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令和2年(2020年)11月20日(金) / 日医ニュース

勤務医としてそして都医師会理事として

勤務医のひろば

勤務医としてそして都医師会理事として

勤務医としてそして都医師会理事として

 卒後研修を終えた後、心臓血管外科医師として約38年間病院勤務を続けている。
 大学病院では主として小児心臓血管外科診療・手術を行ってきた。
 その後、基幹病院では小児に加え、成人心臓・大血管手術のみならず、末梢血管手術全般にわたって診療・手術に携わってきた。
 今の専門医制度以前の制度となるが、手術実績・研究実績の要件を満たし、心臓血管外科専門医の資格を得て、その後更新を3回重ねて現在に至っている。
 16年前に現在勤務している病院に入職し、心臓血管外科を開設した。
 手術室も新たに増設し、手術器具・設備を整備、手術室スタッフ、ICUスタッフの教育、臨床工学技士の採用・教育と、全くゼロからのスタートであったが、今までの経験を基に無駄を排して、合理的に準備するのは今思い返しても大変であると同時に、楽しい経験であった。
 地域より紹介される患者も高齢者が増加し、合併症も多く、高リスクの患者ばかりではあるが、地域のニーズに十分応えるよう診療・手術を行ってきた。
 3年前になるが東京都医師会理事に選出され、東京都全体の医療行政に携わるようになった。それまでは自院の位置する地域の医療、特に心臓血管領域に注視して診療に従事してきたが、都医師会の立場で都全体の地域医療構想、救急医療体制、災害医療体制に係るさまざまな課題を認識した。これらの課題に医師として取り組むことは、専門医として病院勤務することとはまた違って極めて意義のある重要なことと認識し、また市民の医療を守るという重大な使命があると考えている。
 病院勤務医として自院での診療をするだけではなく、皆さんもぜひ、医師会員として、地域の医療のさまざまな課題を認識し、一緒に取り組むようお願いしたいと思う。

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