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令和3年(2021年)1月5日(火) / 南から北から / 日医ニュース

2歳、バッタを飼う

 先日、子どもの幼稚園の参観日に出席してきました。季節柄、"秋の虫"をテーマに虫の名前を当てるクイズをしたり、先生のピアノに合わせて歌ったりする子ども達の姿を見て、ほっこりした気持ちになりました。
 参観日も終わりに近付いた時点で、先生が「今日はみんなにお土産がありまーす!」と一声。子ども達に渡されたペットボトルの中にはバッタ。「おうちで飼えそうになかったら、そーっと川原にでも逃がしてやってくださいね」と苦笑いする先生をよそに、子ども達は興味津々でバッタをのぞき、歓声をあげていました。私の息子も同様で、「可愛いね~」とうっとり。その姿を見て、飼わざるを得なくなった次第です。
 2歳の子どもが一人でお世話できるわけはないため、もれなく親が駆り出されます。私は家でペットを飼ったことが全くありません。経験、知識共にゼロの状態なので、まず、インターネットの検索エンジンで、"バッタ 飼育"と入力し、調べるところからスタートです。
 息子がもらってきたバッタはオンブバッタという種類のバッタで、オス、メス1匹ずつです。その名のとおり、体の大きいメスの上にオスが乗っています。検索した結果、「オンブバッタの餌はねこじゃらし。雑草が入手できなければ、きゅうりやりんご等も餌として使える」「通常の虫かごで飼育でき、土は入れなくて良い」等の情報を得ました。
 100円ショップで虫かごを買い、道端に生えているねこじゃらしを数本採って、ペットボトルのバッタを虫かごに移して初日のお世話は終了、としました。
 息子は虫かごの中のバッタを見てとても満足してくれました。バッタ相手に自分の立場が上になった気がしたのでしょうか......(笑)。興奮しすぎて虫かごを大きく振ることもあったので、「バッタさん気分悪くなっちゃうから、じーっと静かに見てあげてね」と言うと、「はーい、じーっとねぇ」と素直に言うことを聞いてくれました(毎回素直ならどんなに楽か......)。
 それ以降、息子は朝起きると「バッタさんおはよう」と言い、タ方採ってきたねこじゃらしを「はいどうぞ」と虫かごに入れています。きゅうりも試しに与えてみましたが、ねこじゃらしよりもお気に入り?と思わせるほど、よく食べていました(仕事帰りの雑草採りも面倒なのできゅうり率が上がりました)。
 相手はバッタですが、小さな命を大事にするということを学んでくれたらと、親としては願っています。
 子どもに親が振り回される毎日ですが、子どもから学ぶことも多く、存在の大きさを日々感じています。子どもに負けないよう、私も日々精進していきたいなと思います。

愛媛県 松山市医師会報 第332号より

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