私の住む秋田の横手から、高速で1時間に過ぎない、大谷翔平選手の故郷(ふるさと)、岩手の奥州市もコロナの影響で遠くなってしまいました。
彼が2012年に花巻東高校から日本ハムに入団した時、プロでは前代未聞の二刀流を貫けるのか心配でしたが、子どもの頃から大リーガーを目指していて、野茂英雄投手や松井秀喜選手を凌(しの)げる素質に恵まれ、努力していた彼は期待に応えました。
日本ハムは、2018年に大谷選手を自信をもってロサンゼルス・エンゼルスに送り出しました。身長1メートル93センチ、鍛え上げた筋肉質の95キロの体で、日本人とは思えない身体能力の高さを見せつけ、一年目から目を見張る大活躍で、新人王に輝いたのは記憶に新しいところです。
しかし、右肘の靭帯損傷などけがにも苦しみ、シーズン終了後には肘の手術も受け、選手生命が危ぶまれたほどでした。この2年間はリハビリ期間で、打者としてはそこそこの成績を残しましたが、投手としては1勝もできませんでした。
けれども、今年の彼は、見違えるほど凄い存在になっていました。7月9日現在、ホームランは32本と、松井選手の年間記録を抜き、投げては一年目と並ぶ4勝を挙げ、イチロー選手でさえ5回しか受賞していない週間MVPに2回選出(通算4回)されています。
更に13日に行われた大リーグのオールスター戦では、DHで出場するだけでなく、先発し勝利を挙げるなど空前絶後の快挙。
無邪気な笑顔で、大舞台で躍動する彼からは元気を頂きました。これからも彼は私達を勇気づけてくれるでしょう。ありがとう翔平君。
(かまくら)