自見はなこ参議院議員は9月16日、参議院厚生労働委員会の閉会中審査で質問に立ち、国に対して、子ども達の新型コロナウイルス感染症対策の強化を求めた。
自見議員はまず、9月末で期限が切れる新型コロナウイルス感染症に伴う小児の外来診療と一般診療の診療報酬上の特例措置について、10月以降の単純延長を強く要請。その上で、(1)HPVワクチン、(2)子ども達の感染対策―2点について、質問を行った。
(1)に関して、自見議員は自身が事務局長を務める「HPVワクチンの積極的勧奨再開を目指す議員連盟」が、8月30日に加藤勝信内閣官房長官らに速やかな再開を求める要望書を提出し、翌31日に田村憲久厚生労働大臣が専門家の議論を再開する意向を示したことに言及。改めて田村厚労大臣の考えを問うたことに対して、田村厚労大臣は「WHOから日本の状況について懸念も示されており、しっかりと専門家に議論してもらった上で、判断したい」と述べた(実際に厚労省は10月1日より、勧奨再開の可否について検討を開始した)。
これを受けて、自見議員はWHOから2030年までに全ての国々で15歳までの女子に対するワクチン接種を90%以上とするステートメントが出ていることを紹介し、「厚労省としてもしっかり受け止めてもらいたい」と要望した。
(2)については、自見議員が塾などで子ども達のクラスターが発生していることに懸念を表明。厚労省が保育園、学童保育、文部科学省が幼稚園、学校、内閣府が認定こども園、経済産業省が塾と所管がバラバラな中で、子どもの居場所に着目したトータルパッケージとして、子どものコロナ対策を実施する必要があるとして、政府の見解を質した。
経産省、内閣官房からは、受験シーズンが始まる前に学習塾などの民間教育の業界団体である日本民間教育協議会と連携し、感染対策の強化を図っていくなど、引き続き、関係省庁、関係団体と連携して対応していく考えが示された。