令和3年(2021年)11月5日(金) / 日医ニュース / 解説コーナー
令和3年度 新型コロナウイルス感染症対応 医療従事者支援制度
新型コロナウイルス感染症と向き合う医療従事者を守るために
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※最新情報は日本医師会ホームページにも掲載しています。
医療機関で働く医療従事者は、自身が感染して、感染の媒介者になるかも知れない不安の中、患者の治療に従事しています。「新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援制度」は医療現場の最前線で働く医療従事者が安心して働けるよう、そして医療提供体制をしっかりと維持して頂けるようにするために創設した制度です。 |
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令和3年度制度の改定ポイント |
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本制度の目的
日本医師会では新型コロナウイルスの感染者が拡大した令和2年4月から、各医療団体のご協力を頂きながら、治療の最前線で使命をもって働く医療従事者が万一感染した場合であっても一定の収入が補償されることが必要であるとして、国に対して医療従事者に対する支援を要望し、「医療資格者等の労災給付の上乗せを行う医療機関等への補助」が実現したことに伴い、令和2年12月に「新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援制度」を創設しました。令和2年度制度では1万7,000を超える医療機関、約115万人の医療従事者が加入されています。
新型コロナウイルス感染症への対応を行う医療機関においては、医療従事者が万一罹患した場合の収入面の不安を少しでも解消し、安心して医療に従事できるためのサポートを少ない負担でできるメリットの大きい制度となっており、多くの医療機関が加入されることをお勧めします。
加入できる医療機関
日本国内の病院、診療所(歯科診療所を含む)、助産所、介護医療院、訪問看護ステーションです。
※病院・診療所については保険医療機関が対象となります。
補償の対象
政府労災保険等に加入している医療機関の医療従事者(被用者)
※職員100名以下の医療法人の代表者・役員、個人事業主は政府労災保険の特別加入者となることにより補償の対象となります。
※公務員災害補償法等の対象とする公務員も補償対象となります(国家公務員を除く)。
本制度への加入に当たっては、補償の対象となる医療従事者を「全ての医療従事者」「医療資格者等のみ」から選択することができます。
実質的な保険料負担額(国や医療団体の補助・寄付金充当後)
本制度は「令和3年度新型コロナウイルス感染症対応医療機関労災給付上乗せ補償保険加入支援事業補助金」の対象となります。また、本制度の保険料の一部には医療団体からの寄付金が充当されます。
※「新型コロナウイルス感染症対応医療機関」「医療資格者等」の定義は上記支援事業の規定に準じます。
制度の詳細及び申込方法
制度の詳細のご確認、お申し込みについては、下記URLより特設サイトにアクセス頂き、お手続きをお願いします。
https://jcqhc.or.jp/w-comp
本制度の特長
◆医療従事者が新型コロナウイルスに感染して休業した場合の補償
医療従事者が、業務に起因して新型コロナウイルス感染症に罹患した場合に、労災保険からの給付に加えて休業補償一時金を、万一死亡した場合には死亡補償一時金をお支払いすることにより、医療従事者を支援し、その家族の経済的負担を補償します。
◆新型コロナウイルス等特定の感染症に限定した労災補償上乗せ保険
業務災害の原因を新型コロナウイルス等特定の感染症に限定することにより、医療機関にとって加入しやすい保険料設定としています。
◆国の補助金・医療団体の寄付金を利用
加入する医療資格者の保険料については、国の補助金(医療資格者の労災給付の上乗せを行う医療機関への補助)、医療団体からの寄付金を利用することにより、医療機関の負担を更に軽減しています。
◆簡単な加入手続き
インターネットから加入手続きができます。国の補助申請についても制度運営機関が代理で行います。
補償内容(令和3年度制度)
※政府労災保険等の認定(療養給付or休業給付)が必要となります。
※保険始期日以降に新型コロナウイルス感染症等を発症した場合が対象となります。
※新型コロナウイルス感染症に加えて感染症法一類~三類感染症、指定感染症が対象となります。
新規加入申込期間と保険期間 [12月1日より開始]
継続加入(現在ご加入頂いている医療機関)
令和3年度も引き続き加入を希望される医療機関は、日本医療機能評価機構より登録メールアドレス宛てに送付された「満期のご案内」に記載のURLより、加入申込期間に応じた期日までに、申し込み願います。
問い合わせ先
専用コールセンター
TEL:0120-370-540 平日10:00~17:00(土日祝日除く)
E-Mail:shien2020@tmnf.jp