皆様は、日常生活で「炎」と暮らす機会がどの程度残っていますでしょうか? わが家では、ガスコンロ→IHクッキングヒーター、ガス給湯器→電気給湯器、石油ストーブ→エアコン、完全にオール電化となっております。すっかり炎とは無縁となっていたわが家に、昨年から「薪ストーブ」が仲間入りしました。
薪ストーブ導入のきっかけは家のリフォームでした。私自身もともとBBQや囲炉裏が好きで炎のある暮らしに憧れていたのもあり、思い切って導入しました。今回、薪ストーブを使い始め、思っていた以上に良さを感じましたので、その魅力を紹介させて頂きます。
まずご存知のとおり、薪ストーブはとっても暖かい暖房器具の一つですが、部屋の空気を単に暖めるエアコンとはちょっと違います。もちろん空気も温めますが、赤外線による輻射(ふくしゃ)熱の効果がとても大きく、肌を直接暖めてくれます。それだけでなく床や壁、天井といった建物も同時に暖め、家のどこにいても暖かいです。冬でも半袖でいることさえあります。欠点といえば室温コントロールがアナログなところですが、私は薪をくべたり換気したり、その過程さえ楽しく感じています。
そして薪ストーブの最大のメリットは癒し効果だと思います。薪が燃える炎を眺めているだけでまるで大自然の中にいるかのようで、これは1/fゆらぎによる癒し効果と言われています。1/fゆらぎとは、規則的のようで実は予測できない不規則なゆらぎのことで、例えば川のせせらぎや風が木を揺らす音、木漏れ日、モーツァルトの楽曲などがそれに当たります。この中にいると、ヒトは無意識のうちに癒されていると感じるようです。
あと、焼き芋が最高にうまいです! さつまいもをアルミホイルで包み薪ストーブの上に置くだけ、あとは焼き上がるのをのんびり待ちます。ピザも楽しいです。子ども達と一緒に生地の上に好きな具材を乗せてオリジナルピザの完成です。薪ストーブで作った料理の味は格別で、体だけでなく心も暖めてくれます。
その他、薪ストーブはカーボンニュートラルな暖房器具です。化石燃料と異なり薪は温室効果ガスとなるCO2を増やさないという特徴があります。また近年の薪ストーブはハイテクが駆使され、エネルギー交換効率がとても高い暖房器具となっています。うちの子ども達はまだ3歳と4歳ですが、いずれ大きくなって火の扱いや薪割りに挑戦し、環境やエネルギーに関心を持ってくれたらうれしいです。
以上、わが家のスローライフを紹介させて頂きました。薪ストーブの暖かさ、癒し、家族、環境、エネルギー、魅力はまだまだいっぱいありそうです。ローテクだけどハイテクな「炎のある暮らし」、皆様の暮らしのヒントになれば幸いです。