比較的若い頃、それ程大量のお酒は飲まなかったが、翌日友人と、「昨夜は誰が支払いをした?」といった会話を時々していた。このようなことは、誰しも多少は経験されているだろう。
50代になって宴席の付き合いが多くなり飲酒量も増えた頃から、気が付けばリビングのソファで寝ているといったことが度々起こるようになった。そのうち、「財布の中の覚えのない領収書で3次会に行ったことに気付いたが、全く思い出せない、タクシーに乗った記憶もない」といった現象が起こり始めた。ブラックアウトである。
これではだめだと自分に言い聞かせ、酒量を制限しようとするものの、「楽しく語り合い議論しているとついつい酒量が......」といったよくあるパターンで改善の兆しは見えず、悪化の一途をたどっていった。
そんな頃、新型コロナウイルス感染症の流行により外出する機会が激減、当然酒量は減り、多少の物忘れは相変わらずであったが、ブラックアウトはなくなった。
3年にも及ぶコロナとの闘いはいまだに続いているが、今後はウィズコロナと言う方もおられる。以前のように酒を酌み交わし語り合える時が早く来ることを願ってはいるが、その時に向けて感染対策に加え、自制心を保てるよう対策を講じなければならない。
(愚か者)