松本吉郎会長は10月5日、厚生労働省を訪れ、武見敬三厚労大臣に「食材料費・光熱費等の物価高騰に対する財政支援に関する要望」を手交し、(1)入院患者・入所者への食事療養等に対する補助金での財政支援、(2)医療機関・介護事業所等における光熱費等の物価高騰に対する交付金での財政支援の継続―の2点の実現を求めた。
以下はその全文である。
令和5年10月5日
厚生労働大臣 武見 敬三 殿
公益社団法人日本医師会
会長 松本 吉郎 一般社団法人日本病院会 会長 相澤 孝夫 公益社団法人全日本病院協会 会長 猪口 雄二 一般社団法人日本医療法人協会 会長 加納 繁照 公益社団法人日本精神科病院協会 会長 山崎 學 一般社団法人全国医学部長病院長会議 会長 横手 幸太郎 公益社団法人全国老人保健施設協会 会長 東 憲太郎 公益社団法人全国老人福祉施設協議会 会長 大山 知子 公益社団法人日本認知症グループホーム協会 会長 河﨑 茂子 一般社団法人日本慢性期医療協会 会長 橋本 康子 (公 印 省 略) 食材料費・光熱費等の物価高騰に対する財政支援に関する要望
今般の食材料費、光熱費等の物価高騰は、賃金の上昇とも相まって広く国民に大きな影響を及ぼしているのみならず、医療機関・介護事業所等にも大きな影響を及ぼしております。 「経済財政運営と改革の基本方針2023」においても「物価高騰・賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性、患者・利用者負担・保険料負担への影響を踏まえ、患者・利用者が必要なサービスを受けられるよう、必要な対応を行う。」とされており、診療報酬、介護報酬という公定価格により運営する医療機関・介護事業所等が、物価高騰・賃上げに対応するには十分な原資が必要です。 物価高騰への対応については、地方創生臨時交付金(電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金)による措置も講じられたところですが、都道府県等の対応によって地域でばらつきがあり、手元に届くまでに一定の期間を要する等、十分なものとは言えず、足下の物価高騰・賃金上昇に対応するには、さらに緊急の支援が必要です。特に、入院中の食事療養費は、約30年間据え置かれ、もはや、経営努力のみでは食事療養の提供が極めて困難な状況であり、別途、補助金で特段の支援が必要です。 そこで、物価・賃金の上昇下においても、患者・利用者の負担に配慮しつつ、安心・安全で質の高いサービスの提供を継続できるよう、緊急の経済対策として以下の支援を要望します。 1.入院患者・入所者への食事療養等に対する補助金での財政支援 2.医療機関・介護事業所等における光熱費等の物価高騰に対する交付金での財政支援の継続 |
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