日本医師会は「世界禁煙デー」である5月31日、日本サッカー協会(以下、JFA)と共に、東京タワーをイエローグリーンにライトアップするイベントを開催し、その模様を日本医師会公式YouTubeチャンネルでライブ配信した。
今回のイベントは、(1)日本では毎年およそ19万人が喫煙に関連する病気で亡くなっていると言われている、(2)喫煙者本人だけでなく、周囲の人が吸い込む煙にも多くの有害物質が含まれているため、受動喫煙を無くすことも求められている、(3)近年、特に若年層で、加熱式たばこや電子たばこといった「新型たばこ」について、健康被害は少ないとの誤解から、その使用者が増加傾向にある―ことを踏まえ、新型たばこを含む喫煙による健康への影響や受動喫煙防止の必要性について啓発を行うことを目的として、実施したものである。
イベント開催に当たっては、子ども達を受動喫煙から守ることなどを盛り込んだ「サッカーファミリー安全保護宣言」を定めるなど、受動喫煙の防止に取り組んでいるJFAに協力を依頼。イエローグリーンという色には「受動喫煙をしたくない、させたくない」という思いが込められており、例年、全国各地でもライトアップや啓発活動(イエローグリーンキャンペーン)が行われているが、今回のイベントはこのキャンペーンに賛同する形で、日本医師会として初めて行った。
冒頭あいさつした松本吉郎会長は、日本では年間約19万人が喫煙に関連する病気で亡くなっており、近年では特に若者の間で新型たばこの使用者が増えていることに懸念を示すとともに、「今回のイベントをきっかけとして一人でも多くの方達に喫煙をやめようと思ってもらえればありがたい」として、その成果に期待を寄せた。
引き続きあいさつした宮本恒靖JFA会長は、「東京タワーの展望台に来るのはオリンピックの代表選手の時以来、25年ぶりで非常にうれしく、懐かしく思った」とした上で、今回のイベントについては「選手や審判、指導者、サポーターなどサッカーファミリー以外の方にも、喫煙のリスクや受動喫煙の防止の大切さを知ってもらうきっかけになれば良いと思っている」と述べた。
続いて、松本会長、宮本JFA会長によるトークセッションが行われ、「喫煙がスポーツに与える影響」「受動喫煙防止の大切さ」「新型たばこに対する誤解」「禁煙方法」などについて意見交換がなされ、その後の点灯式では、両会長がカウントダウンに合わせてそろってボタンを押し、東京タワーをイエローグリーンにライトアップした。
点灯を終えた松本会長は、禁煙の防止策としてスポーツも有効な手段の一つになるとするとともに、「世界禁煙デーをきっかけとして、禁煙、受動喫煙防止の大切さを知って頂き、多くの方達に健康で健やかな人生を送ってもらいたい」と視聴者に呼び掛けた。一方、宮本JFA会長は禁煙を進めていくためには社会全体で協力していくことが必要であり、JFAも協力していきたいと述べた。
日本医師会では今回のイベントの他、禁煙週間〔5月31日(金)~6月6日(木)〕の期間中、東京タワー下のフットタウン2階通路スペースにて禁煙に関する啓発展示も行い、多くの人達に禁煙の重要性を伝えた。
なお、今回のイベントの模様は後日、公式YouTubeチャンネルに掲載しますので、ぜひ、ご覧下さい。
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