令和6・7年度会内委員会答申・報告書(全文は日本医師会ホームページ「メンバーズルーム」に掲載)


医事法関係検討委員会は、いわゆる「善きサマリア人法」を日本に導入することの是非について検討した結果を報告書として取りまとめ、担当の渡辺弘司常任理事同席の下、森本紀彦委員長(島根県医師会長)から松本吉郎会長に提出した。
報告書は「1.はじめに」「2.問題の所在とこれまでの検討の概要」「3.本委員会における検討の概要」「4.急病者の救護と法的課題に対する医療者・国民の意識について」「5.いわゆる『善きサマリア人法』のわが国への導入について」「6.むすび」で構成されている。
「2.」では、日本救急医学会、日本賠償科学会の合同委員会が令和5年に公表した提言の内容や、我が国における「善きサマリア人法」に関するこれまでの検討経緯などを紹介。
「3.」では、各分野から有識者や専門家を招いて講話をしていただいた内容や、説明を受けて得た知見を「民法の緊急事務管理規定と刑事法の過失の関係」「医師の救護行為の法的性質」「航空機内での急病者対応について」「立法の視点」に分けて、記している。
「4.」では、日本医師会が実施した「医療施設外での急病人等の救護に関する意識調査」や、令和8年5月に開催した「いわゆる『善きサマリア人法』について考える公開シンポジウム」の内容を紹介。多くの医師は、偶然遭遇した急病者に対して、可能な限り救護することを第一に考えていること、その際の法的責任の問題についても強い懸念を抱いている現状を確認することができたとしている。
「5.」では、法制化するにしても、医療関係者等に限定することなく、広く国民全般を対象とする法律を目指すことが適当ではないかとの意見が委員会内では有力であったことを報告。医療界、医師会に対しては、日頃から職業倫理の陶冶(とうや)、プロフェッショナル・オートノミーの徹底を図ることが特に重要としている。
「6.」では、日本医師会に対して、国民の生命と健康を守るための重要な問題の一つである「善きサマリア人法」について、継続的な検討を重ねていくことを要望している。



