閉じる

平成30年(2018年)11月20日(火) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

『日本の医療のグランドデザイン2030』の概要版が完成

定例記者会見 10月31日

 横倉義武会長は、第143回日本医師会臨時代議員会(6月24日開催)の所信表明(別記事参照)でも、日医が日本医師会総合政策研究機構を中心として、新たなグランドデザインの作成を進めていることに触れていたが、その『日本の医療のグランドデザイン2030』(以下、『グランドデザイン2030』)の概要版が完成したとして報告した。
 初めに同会長は、頻繁に起こる自然災害や社会の急激な変容の中で、「一人ひとりの生命と尊厳を守っていける社会であり得るか」というテーマは、人類全体にとってますます大きな意味を持っていると指摘。特に、人の命に深く関わる医療の役割、医療への期待は大きいとした。
 その上で、一人ひとりの生命と尊厳を守り続けられるような社会において、医療がいかなる使命を果たすべきか、医療のあるべき姿とは何かを示すために『グランドデザイン2030』を制作したと、その経緯を説明した。
 『グランドデザイン2030』は、「第1部あるべき医療の姿」「第2部現状の検証」「第3部日本医師会GD2030へのアクションプラン」の3部構成となっている。
 第1部は人類のあり方、医療のミッションから、現在の日本のあるべき医療の姿を描くとともに、第2部は現状の医療の認識及び課題の抽出も含まれている。
 更に、第3部では、第1部、第2部を踏まえ、あるべき医療の姿を実現するために、日医が何をしていくのかというアクションプランを提示。これは、広義では、人類の生存環境の変化、狭義では、所得、経済、高齢化などの社会変化や医療供給体制の劣化などに対応しつつ、医療者と社会の成員が、医療に課せられたミッションを果たし、あるべき医療の姿を実現することで「ヒト」を守り、人類が「ヒト」として生きていける環境をつくっていくための提言となっている。
 同会長は、「『グランドデザイン2030』で取り上げられる項目は、必ずしも全ての問題を網羅しているわけではなく、完成後も必要に応じ、あるべき姿や行動計画の部分に新たな項目を付け加えることもあり得る」とし、進化の可能性を内包したものとなっていることを示唆した。
 その上で、現在、第1部の総論と構成、第2部の構成は完成し、それぞれの項目に関する文章を作成中であり、第3部の行動計画の概要は来年1月末、全てが完成するのは3月末になる予定とし、完成した際には、改めて記者会見等で説明する考えを示した。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる