ストレスを持たないことが、おそらく一番の健康法なのであるが、現代の社会ではもちろんそれは困難なことである。しかし、こうすれば確実にストレスはなくなるということをするのが、とりあえず私たちのできる健康法なのではないだろうか。
やや贅沢なのかも知れないのであるが、私が最も喜びとするのは、知床の山小屋に行くことである。そこは人里離れた山中であり、季節の変化は色濃くあるものの、そのほかにはまったく変わらない自然への信頼がある。山の澄んだ空気を胸深く吸えば、自分がこの世に生きて在るという喜びに満たされる。生きていくうえでの、これほどの良薬はないのである。
そこには心おきなく語り合える友がいる。激しい競争社会にあって、競争をしなくてよい、私には魂の休み場所なのである。魂が元気なれば、身体も元気になると思いたい。
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