「健康的」なイメージでデビューした私ですが、20代のころは「取り柄は元気だけ」な自分自身に、内心焦りを覚えたこともありました。初めて長期の舞台公演を終えた時に、スタッフからかけられた声も、「無事これ名馬!」「えっ?やっぱり元気なだけ?」と、心底がっかり。それがこのうえない賛辞なのだとしみじみ思えるようになってきたのは、40代になってからです。
例えどんなに病弱な役であろうと、役者には演じるだけの体力と、それに支えられた柔軟な心が必要です。若さに任せた体力とは違って、心身のバランスを保つテクニックは年を重ねるごとに身についていくようで、心強い気がします。
月並みですが、最近、カスピ海ヨーグルトとジョギングを始めました。将来演じることになるであろう「元気なおばあちゃん」役に備え、今のうちからせっせとカルシウムと筋肉を貯えておこうと思っています。
|