健康交差点No.30 エッセー 診察室から 前号 目次 次号
心の健康
藤岡 弘、(俳優・武道家)

 郷里の愛媛県には、今でも時々帰るが、地方独特の何ともいえないよさがある。恵まれた自然、山海の珍味、四国88ヶ所の影響で隣人を愛する風習、そうした環境で少年期を過ごした。加えて、武道家の父から武士道精神を学んだことが、私の健康の基礎になった。人間としての心を育む機会にも恵まれたと思う。

 スタントマンなしで仮面ライダーを演じていた昔、大事故で大腿骨を複雑骨折し、入院した。幸いにも良い医師に恵まれ、治療後の自身のリハビリによって完治し、奇跡の復活を遂げることができた。ここでも郷里で育んだ基礎体力や武道精神が支えになった。

 現在、世界中でボランティア活動を行っているが、死に行く人々の命の尊さを実体験することで、本当に学ぶことは多い。私自身の自己救済の旅であり、自己発見の旅だ。大変な時代だが、心の健康がまずあって、体の健康があるのだと最近はつくづく思っている。

診察室から 病診連携とは
 大きな病院を受診すると「紹介状をお持ちですか」と聞かれます。

 「かかりつけ医」が書いた紹介状を「診療情報提供書」といいます。そこには、今までの検査結果など色々な情報が書かれており、紹介先ではそれをもとに1番適切な検査や治療ができます。また、その結果などの情報は、紹介もとのかかりつけ医に戻されます。

 このように適切で効果的な医療が効率よく行われる仕組みを「病診連携」といいます。

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