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平成27年(2015年)10月5日(月) / 南から北から / 日医ニュース

秋の運動会

 最近、涼しくなり秋の季節感を感じる今日この頃である。この時期、小児科の外来をしていると、「週末は運動会なんですけど......」と風邪をひいて外来に駆け込まれる方も少なくない。学校保健法で出席停止となっている疾患は別として、同じ年頃の子を持つ親としてはできるだけ参加させてあげたいと思っていると、少しムンテラが甘くなっている自分に気付いたりする。
 私にも小学校1年生の長男と年少の双子がいるが、幼稚園では今年から、運動会や作品展などが全て土曜日になり、ほぼ参加できなくなった。残念である。
 長男の小学校イベントは日曜日にあるので、最近、運動会に参加することができた。運動会の当日は晴天に恵まれ、小学校の校門前にはできるだけいい場所を取ろうとする家族で長蛇の列であった。年少の双子は並ぶのに耐えられないだろうと嫁が先に並ぶも、私が双子を連れて行った時に案内されたのは、テントがない、少し運動場から離れた場所であった。観覧するのには少し難しそうである。
 気を取り直して、ビデオカメラ、カメラ片手にお友達の席にもお邪魔をさせて頂きながら観覧を楽しんだ。選手宣誓に始まり、暑い中来て頂いた高校のブラスバンド部が妖怪ウォッチの曲など軽快なリズムを奏でて、盛り上げてくれた。応援合戦も子ども達なりに色別に応援の仕方を微妙にアレンジして変え、工夫がみられた。
 昔、長男が幼稚園の親子競技の途中に恥ずかしさのあまり、運動場の真ん中でフリーズしてしまった苦い思い出がよぎったが、今回は徒競走、踊るポンポコリンのダンスと、楽しそうに参加できていた。
 綱引きでは、子ども優勝チームと保護者チームの対決があり、思わず保護者チームに参加した。最初、保護者チームは先生の「大人は片手だけにして下さーい」の指示に遠慮がちに引いていたが、「そろそろあの子達に世間の厳しさを教えてやって下さーい!」と声が掛かり、引っ張ろうとした瞬間に笛が鳴り、子ども達の勝利となってしまった。何とも先生方の盛り上げ方が絶妙の綱引きであった。

京都府 伏見医報 第653号より

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