アジア大洋州医師会連合(CMAAO)ミャンマー総会が9月23日から25日まで、ミャンマーのヤンゴンで開催され、日医から横倉義武会長(CMAAO理事)、石井正三常任理事(CMAAO事務総長)、笠井英夫常任理事、村田真一弁護士(CMAAO法律顧問)、阿部計大医師(JMA─JDN代表)が出席した。
参加医師会は18医師会中14医師会(日本、オーストラリア、バングラディシュ、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、ミャンマー、ネパール、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ)で、欠席は、カンボジア、ニュージーランド、スリランカ、マカオであった。総会出席者は約60名、来賓としてアーディス・ホヴェン世界医師会議長、オトマー・クロイバー世界医師会事務総長が招待された。
23日の開会式では、新会長にミャンマー医師会のレイ・ムラ会長が就任した。理事会では、石井常任理事による事務総長報告の後、議長・副議長選挙では、議長にドン・チュン・シン韓国医師会国際委員会委員長が、副議長にヤィ・ウェイ・チャン シンガポール医師会第1副会長がそれぞれ再選され、事務総長に石井常任理事が再任された(任期2015─2017年)。
24日の総会は、「食の安全の確保:今日の重要課題」をテーマとした武見太郎記念講演では、ペ・テット・キン教授(元ミャンマー保健大臣)が講演。シンポジウムでは、各国医師会からそれぞれの国における食の安全に関する問題と対応等の状況報告が行われた。
日医からは、笠井常任理事が、「日本における食品安全の取り組み」と題して、日本の食品安全に対する取り組みを概説するとともに、日医の食品安全に関する一連の活動、環境汚染による食を通じた健康被害の歴史と対策等について紹介した。
カントリーレポートでは、横倉会長が、高齢者ケアを中心とした地域包括ケアシステムの構築、健康寿命延伸に向けた各種健診の連携による「生涯保健事業」の体系化、国内、国外の災害医療に対する取り組み、iJMAT構想に基づく協定の締結等について報告した。
25日の総会全体会議では、「食の安全の確保に関する決議」の審議が行われ、横倉会長から「食の安全」の前に「安全な水の確保」が優先されるべきとの発言があったことを踏まえて、その前文が修正され、全会一致で当決議は採択された。
また、2017年の第32回CMAAO総会を日本で、2018年の第33回総会をマレーシアでそれぞれ開催することが承認された。
2015─2017年の役員指名では、次期会長にラサート・サルンビバット タイ医師会長が、財務担当役員にアルビン・チャン香港医師会副会長がそれぞれ指名された。
また、常設委員会では、決議委員会に委員長としてインド医師会が加わった他、加盟推進委員会では、中国、ベトナム、ラオス、ブルネイ、フィジーの各国医師会に加盟を呼び掛けることになった。
なお、2016年タイ総会は、9月14日から16日までカンチャナブリー県のデーヴァ・マントラ・リゾートにおいて、シンポジウムのテーマを「医学ジャーナル:教育連携及び研究における活用の鍵」として、開催されることとなった。
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