医師会組織強化検討委員会(委員長:小山田雍秋田県医師会長)はこの程、6回にわたる議論の結果を、報告書「医師会組織強化に向けた検討結果(報告)」として取りまとめた。
本報告書は、(1)活動状況、(2)議論の概要、(3)結びに─から構成されている。
(3)では、委員会での議論を総括するとともに、「医師会組織強化に向けて日本医師会に期待する今後の主な施策等」を、(1)直ちに取り組むべき施策(2)中長期的に取り組むべき施策(3)引き続き取り組むべき施策─の3つに分けて提言。
(1)では「医師会入会メリット等紹介ツールの作成」「研修医会員の医師会への帰属意識の醸成」「郡市区等医師会事務局との組織強化に向けた思いの共有」が、(2)では「医師会入退会・異動手続きの簡素化」「実質的な入会義務化に向けての取り組み」が、(3)では「都道府県医師会、郡市区等医師会への協力要請等」「地域の医療・介護の担い手である医療機関の経営の健全・安定化に向けた適切な財源の確保と税制面からの支援」「新専門医制度や医療事故調査制度など、社会と医療を結ぶ新たな制度の円滑な実施・運営」が、それぞれ必要だとしている。
その上で、いかなるツール等を準備しようとも、若手医師のみならず、未入会の勤務医や開業医に入会を促すためには、「face to face」のコミュニケーションこそが最も効果的な手段であると指摘。この点においても、地域に根差した都道府県・郡市区等医師会の主体的かつ積極的な更なる取り組みが重要だとし、本報告書等を参考にしながら、地域の実情に即したきめ細やかな対策を行うことに期待感を示している。
なお、本報告書は、昨年12月17日に開催された同委員会において、小山田委員長から、横倉会長の代理として今村聡副会長に提出された。