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平成28年(2016年)3月20日(日) / 日医ニュース

介護保険制度の見直しに向けた議論がスタート

 日医役員が出席した主な外部審議会(2月17・18日開催)の概要を紹介する。

─社会保障審議会介護保険部会─(報告・鈴木常任理事)

 第55回社会保障審議会介護保険部会が2月17日、都内で開催された。
 前回より約2年ぶりの会合となり、部会長には遠藤久夫学習院大学経済学部教授が選任された。
 当日の議論においては、これまでの制度改正等の取り組みを更に進め、「地域包括ケアシステムの推進」「介護保険制度の持続可能性の確保」に取り組むことが重要であるとの考えの下、「地域包括ケアシステムの推進」に関しては、①地域の実情に応じたサービスの推進(保険者機能の強化等)②医療と介護の連携③地域支援事業・介護予防の推進④サービス内容の見直しや人材の確保─を、「介護保険制度の持続可能性の確保」に関しては、①給付のあり方②負担のあり方─を、それぞれ主な検討項目として、具体的な議論を行い、必要に応じて見直しを行っていくことが了承された。
 議論の中では、「軽度者への支援のあり方」について、「要介護1、2の方を単純に切り捨てることはできない。日本の優れた介護保険制度を維持して欲しい」と発言した。
 その他、「被保険者範囲等」については、「介護報酬改定もマイナス改定が2回続くと現場が疲弊する。このままでは、重度や認知症に特化した保険にならざるを得ないが、ぜひ、国民の老後の安心を確保するため、介護保険がこれまでどおり必要な保険として継続されるよう、財源の確保策や、被保険者の範囲に関しても検討していく必要があるのではないか」との意見を述べた。

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