閉じる

平成28年(2016年)9月20日(火) / 日医ニュース

高額薬剤への当面の対応は期中改定ありきでなく幅広い議論を

日医役員が出席した主な外部審議会(8月19~24日開催)の概要を紹介する。

高額薬剤への当面の対応は期中改定ありきでなく幅広い議論を

高額薬剤への当面の対応は期中改定ありきでなく幅広い議論を

―中医協― 〔報告・中川・松原両副会長、松本(純)常任理事〕

 中医協総会及び薬価専門部会が8月24日、都内で開催された。
 総会では、9成分15品目の医薬品の薬価収載の他、現在行われている「被災地における特例措置」を来年3月末まで延長することが了承された。
 議論では、外国平均価格調整によって同一の効能・効果を持つ医薬品間で大きな価格差がついたことを受け、薬価算定組織の清野精彦委員長からは、現行ルールへの疑義が示された。
 中川俊男副会長は、清野委員長の発言を重く受け止めるべきだとして、薬価制度改革の中で、外国平均価格調整ルールに関しても、見直しを行うべきであると主張。また、松原謙二副会長は、外国平均価格調整に用いる外国価格について、制度が異なるアメリカの価格の取り扱いに疑義を示し、今後検討されることとなった。
 続いて開催された薬価専門部会では、「高額な薬剤への対応」について議論が行われた。
 7月24日に開催された総会において、「効能・効果等の拡大により大幅に市場が拡大したものに係る特例的な対応や『最適使用推進ガイドライン』の保険上の取り扱い等に関しては薬価専門部会で検討する」とされたことを受けて、議論が開始されたものである。
 当日は、薬価制度を含めた次期改定に向けた取り組み及び当面の対応案が示され、平成29年3月に議論の中間取りまとめを行うことが了承された。
 中川副会長は、「中医協で薬価算定方式、『最適使用推進ガイドライン』、留意事項通知など、経済性の観点を含めた保険適用のあり方を、製薬企業も含めてオープンに議論することで、薬剤費を大幅に抑制することができるのではないか」と指摘。
 また、当面の対応については、期中改定ありきではなく、幅広い議論を行うことを求めた。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる