先日、24時間営業の某コンビニの店員が来院した。夜勤専門だという。
深夜の客層を尋ねたところ、0時頃は会社員らしき人間が多いが、4~5時くらいのまだ暗いうちから老人が一人で訪れ、食べ物を買って帰ることが多いという。なるほど、年をとると早起きになるものだと納得したが、これから超高齢社会が進行していくと、早朝のコンビニ利用は更に増えるだろう。
健康状態と要介護状態の中間に位置する可逆的な状態のことをフレイルと呼ぶが、フレイルを予防する、あるいはフレイルから脱却して要介護状態になるのを防ぐことが重要である。
フレイルには、身体的、精神心理的、社会的な要素があるが、早朝にコンビニに行くことは、歩くことにより筋力の維持につながり、閉じこもりの防止になるし、そこで店員あるいは毎朝顔を合わせるご近所さんと会話すれば、社会とのつながりが維持できる。また、コンビニには一〜二人で食べるのにちょうど良い量のさまざまな食材がある。フレイルを予防するには、主菜を含んだバランスの良い食事が大切なので、その目的にもかなっている。
深夜早朝勤務の店員が大変なことは承知しているが、フレイルを予防し、要介護者の増加を防ぐために、今後もコンビニの活躍に期待したい。
(フェランド)