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平成29年(2017年)2月5日(日) / 日医ニュース

次回改定に向けた議論をスタート

 日医役員が出席した主な外部審議会(昨年12月16日~本年1月12日開催)の概要を紹介する。

次回改定に向けた議論をスタート

次回改定に向けた議論をスタート

―中医協―(報告・中川・松原両副会長、松本(純)常任理事)

 中医協薬価専門部会及び調査実施小委員会、総会が1月11日、厚生労働省で開催された。
 薬価専門部会では、「薬価制度の抜本改革の検討スケジュール(案)」「薬価制度の抜本改革について(その1)」等の提出資料に関して、厚労省事務局より説明が行われた後、議論が行われた。
 議論の中では、販売数量の把握に関して、四半期に一度、市場拡大の程度の把握が必要となった場合にNDBを活用するとしていることに対して、中川俊男副会長が、過去に公的調査よりも民間のデータの方が優れていた事例があったことを踏まえ、「民間の販売側のデータを活用する方が膨大なNDBのデータを分析するよりも効率的ではないか」と提案した。
 また、効能追加に係る薬価の見直しが新薬開発意欲を失わせるとの記載について、「どの程度の薬価引き下げ率であれば開発意欲を維持できるのか」と疑問を呈するとともに、「オプジーボ」は50%引き下げ後の価格でも英国における薬価を上回っていると指摘した。
 中川副会長は更に、厚労省事務局が示した検討スケジュールの内容が保険局の領域に限定され、医薬・生活衛生局の領域が含まれていないことに対し、「効能効果の追加を薬事承認した段階で、また同じことが起こる可能性がある」と述べ、「最終的な効能効果追加の承認は中医協で行うように抜本的に見直すべき」と主張した。
 その他、当日の総会では、次期改定に向けて、主に在宅医療について議論が行われた。
 厚労省事務局より示された「在宅医療の課題(案)」に対し、松本純一常任理事は、少子高齢化に伴い、「在宅医療のニーズは増加している一方、在宅医療に必要な家族の支援は得られにくくなっている」と指摘するとともに、医療・介護の担い手の減少に対応できるよう、効率的な在宅医療の必要性を強調。また、資料の構成が意図的に在宅医療に誘導するものになっていると疑義を示した。
 更に、「在宅医療に対応可能な医療機関は概ね増加傾向」とされていることに対しても、「医療機関数は頭打ちであり、概ね増加傾向とは言い切れない」と指摘した。
 100人以上の患者に訪問診療を行う在宅療養支援診療所数が増えているとしていることに関しては、中川副会長が、「在宅医療専門の診療所が跋扈(ばっこ)し始めるという心配が現実化している。次期改定ではしっかりと見直さなければならない」と危機感を示し、初期段階での対応の重要性を強調した。
 一方、松原副会長は、在宅療養支援診療所の依頼で他の医療機関が訪問診療を行った場合、訪問診療料が一つの医療機関でしか算定できない現状について、早急な対応を求めた。

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