日医定例記者会見 3月22日・29日
釜萢敏常任理事は、医療秘書認定試験委員会が、「第37回日本医師会医療秘書認定試験結果分析評価報告書」を取りまとめ、3月25日に富田雄二委員長(宮崎県医師会副会長)から横倉義武会長に提出した(写真右)として、その概要を説明した。
第37回日医医療秘書認定試験は2月5日に、10県医師会(12校)で、302名(旧コース204名、新コース98名)の受験者が参加して実施されたものである。合格者は280名、合格率は92・7%。
本報告書は、その認定試験の結果を分析・評価したものであり、内容は、「I.緒論」「Ⅱ.科目別正解率」「Ⅲ.各回の比較」「Ⅳ.総括」からなっている。
報告書では、総括として、出題問題について受験者及び各県医師会からの疑義はなく、適切であったとしている他、正解率については、「医療情報処理学」「患者論」「医療にかかわる用語」は改善したが、「健康とは、疾病とは」「からだの構造と機能」は低下したとした上で、「『医療保険事務』はやや改善したものの、これらの知識は現場において即座に必要とされる分野であり、更なる努力が求められる」と指摘している。
更に、平成28年度の診療報酬改定で「医師事務作業補助体制加算」が引き上げられ、対象病棟が拡大されたことを評価する一方、点数はいまだに十分ではないとして、「診療所を含めた対象施設の拡大」「診療報酬算定要件への本認定試験の位置づけ」などの方策も引き続き求めるとしている。
同常任理事は、「日医認定医療秘書は、専門的な医療事務の知識と最新の情報処理技能を備えており、医師を補佐することができる大変有用性のある職種である」と述べるとともに、なかなか活躍の場が広がらない現状を憂慮。引き続き、都道府県医師会に対する広報など、更なる養成拡大に向けた対応を行っていく考えを示した。
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