日医定例記者会見 7月12日
石川広己常任理事は、7月5~6日にかけて発生した九州北部豪雨災害の被害に対する日医の対応について説明した。
同常任理事は、始めに、「この度の災害で亡くなられた方々のご冥福を深くお祈りするとともに、被災者に対して心よりお見舞い申し上げる」と述べた上で、日医では、7月5日より福岡・大分両県医師会と連絡を取り、被害状況の確認等の対応を行ってきたことを報告。
現地の朝倉医師会病院が災害発生当初よりDMAT等と協力し、患者を受け入れてきたとした他、既に災害急性期は経過する一方、11日午前の時点において、福岡県内の避難者数が1248名、そのうち朝倉市が1078名という状況を踏まえ、松田峻一良福岡県医師会長からの要請により、同日JMATを被災地に派遣することを決定したと説明した。
派遣チームについては、福岡県医師会が編成する大牟田市立病院と久留米大学病院の計2チームをJMATとして指定し、朝倉市と旧杷木町(はきまち)の避難所で避難者の感染症対策などに当たってもらうとした。
今後について、同常任理事は、朝倉医師会長、JMAT、県医師会等関係者で協議を行うことになっているとするとともに、福岡・大分両県医師会とも緊密に連携を取りながら、引き続き支援を行っていく意向を示した。
会見に同席した横倉義武会長は、10日に被災地である朝倉市を視察したことを報告。会員医療機関の被害状況等を説明した上で、「避難所の健康管理をしっかりとしていかなくてはならないとの思いからJMATの派遣を決定した」と述べた。
また、今回の集中豪雨に関しては、筑後川の細い支流に大量の雨が降ったことで川が氾濫し、被害が大きくなっており、平成26年8月の広島市安佐南区での集中豪雨被害の時とよく似ているとし、「今後、このような災害は日本全国どこでも起こる可能性があり、日頃の準備が必要」との見解を示した。
なお、JMATの派遣は7月17日をもって終了し、その後の対応は朝倉医師会で行うこととなった。
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