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平成29年(2017年)12月20日(水) / 日医ニュース

菅官房長官に平成30年度診療報酬プラス改定を要望

菅官房長官に平成30年度診療報酬プラス改定を要望

菅官房長官に平成30年度診療報酬プラス改定を要望

 横倉義武会長は11月24日、平成30年度予算編成について、菅義偉内閣官房長官と会談を行った。
 会談では、横倉会長が資料を基に説明。まず、過去の国民医療費の推計値と実績について、2011年の推計値より実績が約3兆円下回っている一方、日本の医療の満足度も上昇しているとの日医総研の調査を示しながら、医療関係者の努力を強調した。
 次に、持続可能な社会保障のためには、「入院医療における機能分化」や「人生の最終段階の医療」、「健康寿命の延伸」等が必要とし、その解決策として、「尊厳ある終末期についての国民への啓発」「日本健康会議の取り組み」など、医療側からも改革を推進しているとした。加えて、透析導入につながる糖尿病性腎症のハイリスク群への早期介入などの対策が重要になるとの見解を示した。
 また、医療機関の従事者数の推移や就業者に占める医療・福祉就業者の割合についても言及。2002年から2014年にかけて医療機関の従事者が約50万人増えており、特に地方においては就業者に占める医療・福祉就業者の割合が高いことから、経済効果も大きいとして、医師だけではなく、看護師、その他スタッフの人件費や医療機関の設備投資・ランニングコスト等の原資となる診療報酬の技術料の確保の必要性を強調した。
 更に、近年の病院の経営状況についても触れ、急性期を担う一般病院の経常利益率が下落傾向にあることや、11月8日に公表された「第21回医療経済実態調査」の結果を説明し、経営の苦しさを訴えた。
 最後に横倉会長は、「平成30年度予算編成において、『医療従事者への手当て』とICT活用等の『成長戦略としての医療の高度化』に適切な財源を確保し、平成30年度診療報酬改定はプラス改定とすべき」と述べ、理解を求めた。
 これらの説明に対して、菅官房長官は一定の理解を示した。

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