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平成30年(2018年)3月20日(火) / 日医ニュース

ブロック別に「女性医師支援」の取り組み等を報告

ブロック別に「女性医師支援」の取り組み等を報告

ブロック別に「女性医師支援」の取り組み等を報告

 平成29年度女性医師支援事業連絡協議会が2月14日、日医会館大講堂で開催された。
 今村定臣常任理事の司会で開会。冒頭のあいさつで横倉義武会長は、「少子高齢化、人口減少という大きな課題に直面しているわが国において、『女性の力』が十分に発揮され得る環境を整備していくことは必要不可欠である」と述べた。その上で、女性医師の活躍支援は、「医師の働き方」改革の重要な論点の一つでもあるとして、これまで以上に注力していくとするとともに、都道府県医師会と連携を図り協力しながら、女性医師バンク事業等の一層の活性化を目指していく考えを示した。
 議事では、6ブロック(北海道・東北、関東甲信越・東京、中部、近畿、中国四国、九州)から7府県医師会(岩手、山形、長野、石川、大阪、徳島、大分)が女性医師支援センター(以下、支援センター)事業ブロック別会議の総括や特徴的・先進的な取り組み等を紹介した。
 北海道・東北ブロック:梅邑明子岩手県医女性医部会幹事は、北海道・青森・秋田・宮城・福島・岩手の各道県医の取り組みについて報告。神村裕子山形県医常任理事は、同県医の取り組みを概説した上で、医師が就労の問題に直面した時に一番力になるのは医師会であり、そのためにも医師会加入率を上げることが重要だと指摘した。
 関東甲信越・東京ブロック:飯塚康彦長野県医常任理事は、主に病児保育施設について意見交換を行ったことを報告。茨城県医が、県や関係市町村及びファミリー・サポート・センターと連携して行っている、子どもの一時預かり等、女性医師の就業を支援している医師保育支援事業について解説した。また、黒川由美長野県医勤務医委員会委員は、長野県の病児等送迎及び病児等ベビーシッターサービス支援事業等を紹介した。
 中部ブロック:轟千栄子石川県医理事は、富山県医の富山大学医学部3年生への講義や岐阜県医の医学生のための在宅医療体験学習事業等が好評であること、三重県の「女性が働きやすい医療機関」認証制度の実績など、各県医の特徴ある取り組みの成果を説明した上で、今後は、各県医担当理事の情報共有・連携等の強化を図る意向を示した。
 近畿ブロック:笠原幹司大阪府医理事は、兵庫県医の施設長・勤務医への意識及び環境調査、滋賀県の医学生・研修医サポート事業や育児支援事業、奈良県の県立医科大学の女性医師支援の取り組み、和歌山県医の女性医師メンター制度や「研修医レター」の発行、京都府医の「医師のワークライフバランス委員会」の設置や子育て支援等に関する取り組み状況調査、大阪府医の院内保育所・託児施設の現況等に関するアンケート調査などについて説明した。
 中国四国ブロック:岡田博子徳島県医男女共同参画委員会委員長は、まず医師会員の関わる介護問題への同県医の取り組みについて報告。育児と介護に関するアンケートを実施し、その結果を受け、「介護と仕事の両立に関する講演会」を複数回開催し成果を上げていること等を説明した他、各県医の取り組みを紹介した。
 九州ブロック:中田健大分県医男女共同参画委員会委員は、宮崎県の「未来の医療を語る全員交流会」に宮崎大学医学部医学科5年生の約9割が参加していること、熊本県では無理なく復職をしたい人のために、かかりつけ医が訪問診療に行く間の外来業務を担ってもらう「お留守番制度」を設けていることや、キャリアサポートブックの作成・配布によりキャリア支援に前向きな病院が増えていることなど、各県医の取り組みを概説した。
 その後の質疑応答・総合討論では、「女性が働きやすい医療機関」認証制度や、病児の送迎支援など「病児保育」に関する質疑が多く出された他、「『お留守番制度』は、在宅医療を支える意味でも、女性医師を支援するためにも、大変有意義な制度である」との意見や「医師の働き方」についてなど、活発な意見交換が行われ、協議会は盛会裏に終了となった。
 参加者は148名であった。

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