全国各地に個性豊かな「道の駅」が増えている。「道の駅」は、市町村長等が国土交通省に申請し、登録される。毎年増え続けており、平成30年4月現在、全国で1145駅が登録されている。
国土交通省によると、「道の駅」は、道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供と地域振興に寄与することを目的とし、基本的には休憩、情報発信、地域連携の三つの機能をもつ。単にドライバーの休憩するところ、地域の特産物を販売するところではなく、地域活性化、地域連携、更にはまちづくりの「核」としての機能が期待されている。
現在、全国で先進的なモデル事業としてさまざまな取り組みが行われている。東北地方では、東日本大震災で復旧、救援に向かう自衛隊・消防隊やボランティアの後方支援拠点として機能した経験から、広域防災拠点として高度な防災機能を分担するとともに沿岸被災地の海産物を販売するなど、被災地の復興支援をも行っている。
また、中山間地域及びその周辺地域では、「道の駅」が公共交通モード間の接続拠点になっており、地域住民の生活の足の確保に役立っている。中山間地域は、日本の国土の約7割、耕地面積の約4割を占め、少子高齢化、過疎化が進み、地域医療においても離島と共に特別な配慮、支援体制の構築が必要な地域である。
現在、「道の駅」では、地域の防災拠点、公共交通モード間の接続拠点としての取り組みが進んでおり、今後は地域医療の拠点としての可能性も秘めているのではと考える。
(榮)