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平成31年(2019年)3月20日(水) / 日医ニュース

ぼーっとテレビを見ていて思ったこと

 何も考えずにぼーっとテレビを見ていた時、ふと気になる番組がありました。
 南米や東南アジアの熱帯のジャングルを探検する番組で、川や池に飛び込んだり、やぶ漕(こ)ぎをしたりしています。それも半ズボンと半そでのシャツ、更にサンダル履きでジャングルの中を歩き回る姿を見て、この出演者は帰国してから体は大丈夫だったのかと心配になりました。
 出演者はお金をもらってやっているのだから仕方がないとも言えますが、命を危険にさらしているのが分かっているのか、気になって仕方ありません。
 心配性なのか、この番組を見ていた人達が熱帯ジャングルの中を軽装で動き回ってもいいのだと勘違いしたら困ったものだと思いました。
 また、最近は猫ブームだとかで、ペットを取り上げた番組がたくさんあります。
 映像を見ていますと、明らかに動物に近づき過ぎと思えるシーンが多く見受けられます。
 日常の診療で患者と話していると、犬や猫と一緒に寝ていたり、食べ物を口移しで食べさせたりする人達は結構います。
 極めつきは、野生のシカやイノシシの殺したての肉を生で食べてうまかったという人にも出会いました。違法動物の輸入も増えています。狂犬病でも持っていたらどうするんでしょう。
 動物由来感染症については最近、日医も広報活動を行っていますが、残念ながら興味のある先生はあまりおられません。
 一般の人達への広報となると、危機感を煽(あお)るだけでは効果が上がるとは思えません。
 どうしましょうか。

(隠)

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