「第30回日本医学会総会2019中部」記者発表会が2月22日、日医会館で開催された。
本総会は、30回目の記念大会となっており、名古屋国際会議場を中心として、4月27日から29日に行われる学術集会など、多くのイベントが予定されている。
開催前最後となった当日の記者発表会では、総会の概要の説明が改めて行われた。
冒頭あいさつした横倉義武会長は、「本総会は、わが国で行われる医療界における最大のイベントであり、一世紀以上にわたり、医学・医療の発展に貢献してきたことに敬意を表したい」とした上で、セッションの内容に触れ、「高齢者医療が抱える問題など、喫緊の課題が取り上げられており、興味深いものばかりとなっている。ぜひ、多くの方々に参加してもらいたい」と述べた。
門田守人日本医学会長は、「日本医学会長として初めて迎える本総会を成功させ、その成功を次の世代にどのようにつなげていくか、参加者と共に考えていきたい」とした。
引き続き、本総会の基本構想を説明した齋藤英彦第30回日本医学会総会会頭(名古屋大学名誉教授)は、(1)「医学と医療の深化と広がり~健康長寿社会の実現をめざして~」をメーンテーマとしている、(2)四つの柱(「医学と医療の新展開」「社会とともに生きる医療」「医療人の教育と生き方」「グローバル化する日本の医療」)を掲げている―ことなどを説明。「変化の大きい時代の中で、医療に関する問題も社会と対話しながら、解決していくことが大事になると考えており、多くの方に参加して頂きたい」と述べた。
髙橋雅英準備委員長(名古屋大学理事)は、本総会の概要を紹介。「平成の終わりに尾張名古屋で会いましょう」をキャッチフレーズとして準備を進めているとするとともに、会見当日の時点で1万7000人の事前登録があることを明らかにし、その数を増やしていくことに意欲を示した。
門松健治プログラム委員長(名古屋大学教授・医学系研究科長)は、26のテーマの下で行われる91にも及ぶセッションの内容を説明した他、分野横断的に、医学上優れた業績を上げた若手研究者を表彰し、今後の医学会を活性化することを目的として、新たに「日本医学会総会奨励賞」を設けたことなどを紹介した。
その他、若林俊彦展示委員長(名古屋大学教授)は学術展示(医療関係者向け)並びに市民展示(一般市民向け)、長谷川好規総務委員長(名古屋大学教授)は、同時期にポートメッセなごやで行われる日本内科学会総会・講演会の内容を、それぞれ説明した。
なお、本総会のプログラム等の詳細は、公式ホームページ(http://isoukai2019.jp/)を参照されたい。