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令和2年(2020年)7月5日(日) / 「日医君」だより / 日医ニュース

鈴木スポーツ庁長官に「運動・健康施策に関する提言書」を手交

 横倉義武会長は6月11日、長島公之常任理事と共にスポーツ庁を訪問し、鈴木大地スポーツ庁長官に「運動・健康施策に関する提言書」を手交した。
 提言書は、過去3期にわたる会内の健康スポーツ医学委員会(今期から名称を運動・健康スポーツ医学委員会に変更)の答申を基に作成したもので、健康スポーツ医、かかりつけ医等の医療の専門家が関わった、効果的かつ安全・安心な運動・スポーツの習慣化を広げるためとして、「全世代の国民がライフステージに合わせた運動・スポーツ習慣を確立するための施策を推進する」など、六つの事項の実施を求めたものとなっている。
 当日は、横倉会長が提言書の全文を読み上げた後、長島常任理事が提言書を取りまとめた経緯や具体的な内容を説明。「喜びが病気の予防につながるものは、運動・スポーツしかなく、スポーツ庁、厚生労働省、日医がタッグを組んで、国民に運動・スポーツを推奨していくことが大事になる」として、協力を求めた。
 また、同常任理事は、各スポーツ競技における熱中症や感染症の対策についても言及し、各競技によって対策も異なることから、スポーツ庁が中心となって、主な競技ごとに、熱中症・感染症マニュアルを整備することを要望した。
 これらの要望に対して、鈴木スポーツ庁長官は「日医において運動による健康増進や健康寿命を延伸するための方策を取りまとめてもらったことはありがたい」と述べるなど、一定の理解を示した。
 その後の会談では、新型コロナウイルス感染症の国民生活への影響についても話題となった。
 横倉会長は、家に居ることが長くなることで運動不足が起きていることに懸念を示すとともに、「自己免疫力を高めるためにも、運動は大事な要素になる」として、運動の大切さを改めて強調。鈴木スポーツ庁長官も、スポーツ庁としても、「ウイズコロナ」「アフターコロナ」におけるスポーツの役割をしっかりと国民に伝えていく考えを示した。
 運動処方を広めるための方策について尋ねられた長島常任理事は、「一人ひとりに合った運動処方が求められており、医師に運動処方箋を書いてもらうためには、診療報酬上の評価や医療費控除の拡大など、さまざまな評価が必要になる」とした。
 また、最後に、鈴木スポーツ庁長官から「日医と連携協力し、国民の誰もが安全かつ効果的に楽しく運動・スポーツを行うことが生活の一部となる『Sport in Life』を通じて、幸せな人生を過ごせる社会をつくっていきたい」と協力を求められたことに対して、横倉会長は「日医としてもぜひ、お願いしたい。国民の働き方が変わりつつある中で空いた時間に適切な運動をしてもらえるよう、日医としても取り組みを進めていきたい」と応じ、今後も両者が協力して、ライフステージに合わせた運動・スポーツの習慣化を進めていくことで合意がなされた。

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