新型コロナウイルス対策の第二次補正予算に関する連絡会が6月19日、日医会館で開催され、日医からは横倉義武会長始め、中川俊男・今村聡両副会長、釜萢敏・松本吉郎両常任理事が出席した。
日医では、かねて国に対して新型コロナウイルス感染症の検査体制や患者の受入体制等について積極的な要望活動を行ってきたが、6月12日に成立した第二次補正予算では、その要望が多く取り入れられた。本連絡会は、補正予算成立に伴い、6月16日に厚生労働省から新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の実施要領などに関する事務連絡が発出されたことなどを踏まえ、都道府県医師会にその詳細を説明するために行われたものである。
冒頭あいさつした横倉義武会長は、日医のこれまでの要望内容等を交えながら、第二次補正予算の概要を説明。都道府県医師会に対しては、医療機関への補助が一日でも早く行われるよう、都道府県の補正予算の早急な対応に向けた働き掛けとともに、今後の第2波、第3波に向けた新型コロナウイルス感染症における医療提供体制の構築に向けて、主導的役割を担ってもらうよう要望した。
その後は、厚労省から、資料を基に新型コロナウイルス感染症に伴う医療関連の支援として、「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(医療分)」については「新型コロナウイルス感染症対策事業(病床確保等)」「新型コロナウイルス感染症重点医療機関体制整備事業」「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業」「医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業」等や今後のスケジュール、また「福祉医療機構の優遇融資の拡充」「新型コロナウイルス感染症患者の受入れに係る特例的な対応」等に関する説明がなされた。
引き続き行われた都道府県医師会との質疑応答の中では、多くの医師会から医療機関が経営上、危機的な状況にあることが訴えられた。これに対して、横倉会長は「資金ショートを起こさないことが大事であると考えており、日医としても引き続き、各医療機関が経営を維持していけるよう努力していく」として、理解を求めた。経営維持のため、診療報酬上での対応が求められたことに対しては、厚労省から「今後の医療機関の経営状況の推移を見た上で、対応を考えていく」との考えが示された。
その他、都道府県医師会からは慰労金の対象となる医療従事者や重点医療機関の範囲に関する質問が出され、厚労省から「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(医療分)実施要綱」に基づき、詳細な回答がなされた。
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