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令和2年(2020年)7月27日(月) / 「日医君」だより / プレスリリース

新型コロナウイルス感染症に関する日医の対応について

 中川俊男会長は7月22日の定例記者会見で、緊急事態宣言解除後の初の連休を前に国民に対する自粛のお願いの他、(1)PCR検査の拡大、(2)地域の実情に応じた新型コロナウイルス感染症対策、(3)みんなで安心マーク、(4)医療機関に対する支援、(5)感染予防の啓発―の5点に対する日医の取り組みや見解をそれぞれ述べた。

 中川会長はまず、令和2年7月豪雨に関して、「犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げる」と述べた上で、医療機関の被害状況を報告。今後の復旧支援については、各県医師会で県庁や郡市医師会と復旧補助策を確認中であるとした。

 また、7月15日の定例記者会見で日医として発表した「新型コロナウイルス感染症対策再強化宣言」を実施する中、緊急事態宣言解除後の初の連休を迎えることに関しては、国民に対して「我慢の4連休」とすることを要望。具体的には、現在の感染者の急増が激増につながらないよう、初心に返って3密それぞれを避けるとともに、県境を越えた移動や不要不急の外出を避け、人との接触を控えるよう改めて呼び掛けた。

 (1)の「PCR検査の拡大」については、加藤勝信厚生労働大臣が7月17日の閣議後に行った記者会見での「柔軟かつ積極的な契約締結を促す」との発言を受け、厚労省から事務連絡が出され、非常に改善されたとする一方で、新規感染者数が急速に増加する状況において、迅速にPCR検査を広く行うためには、行政検査だけでは限界があると指摘。同日開催された中医協でPCR検査がしっかり進むよう松本吉郎常任理事が意見を述べたことを紹介した上で、「PCR検査の拡大により軽症・無症状を含めた感染者数の急増が予想されるが、感染者数を正しく分析した上で、正しく恐れたいと思う」と述べ、今後は感染集積地で全住民、事業者に対して特別健診を実施することも一案との考えを示した。

 (2)の「地域の実情に応じた新型コロナウイルス感染症対策」については、新型コロナウイルス感染症患者が再び増加した場合に、医療提供体制が再び逼迫することがないよう、医師会は引き続き国民に必要な医療を継続できるように努めるとした上で、都道府県の実情に即した国の後押しを求めるとともに、今後も起こり得る感染症に備えて、都道府県が策定する医療計画の5疾病5事業に「新興・再興感染症対策」を速やかに追加するよう、厚労省と協議を進めていることを明かした。

 (3)の「みんなで安心マーク」については、新型コロナウイルス感染症対策チェックリストに準拠し、しっかり感染防御と対策をしている医療機関が掲げる「みんなで安心マーク」であり、国民が医療機関で感染するのではないかという不安を払拭し、「過度の心配はいりませんよ」と分かりやすく伝えるメッセージであると説明。

 (4)の「医療機関に対する支援」については、第二次補正予算による医療機関や医療従事者に対する支援が複雑で分かりにくいと指摘されていることから、政府による経営支援策を分かりやすくまとめ、『日医ニュース』の8月5日号とともに、日医ホームページにも掲載するとし(下記リンク参照)、マスコミに対しても医療機関への支援の周知を求めた。

 また、第二次補正予算による各種の支援金については疲弊した医療機関に応えるだけの額に至っていないと指摘。今後、スピード感をもって第二次補正予算の予備費の活用が必要であるとして、更なる支援を強く求めていく姿勢を示した。

 (5)の「感染予防の啓発」については、日医としてかかりつけ医機能強化の一環として、新型コロナウイルス感染症対策の具体的な内容を分かりやすく解説した動画の作成を開始したことを報告。今後、定期的に提供していくとするとともに、進捗状況を適宜報告するとした。

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