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令和3年(2021年)2月20日(土) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルス感染症の診療所経営への影響(2020年9~10月分)に関する調査結果を報告

 松本吉郎常任理事は、新型コロナウイルス感染症の診療所経営への影響に関する調査結果を公表した。
 同調査は、都道府県医師会が連絡した任意の診療所(会員医療機関)が回答。昨年3月以降継続して調査を実施してきており、今回で第6回目の調査となる。
 主な調査項目は、2019年及び2020年の9~10月の、(1)レセプト件数・診療実日数・点数、(2)損益状況(①医業収入②介護収入③医業・介護費用④医業利益)―であり、1月14日までに549施設から回答を得た。
 結果の概要は以下の通り。
 「入院外(外来と在宅医療)総件数」では、2020年5月を底として、6月以降は改善傾向にあるものの、依然として対前年同月比はおおむねマイナスとなっている。
 更に2020年10月時点でも、小児科はマイナス15・8%、耳鼻咽喉科はマイナス10・6%と受診控えが深刻であることがうかがえる。
 「1施設当たり医業収入」では、対前年同月比は徐々にマイナス幅が縮小しつつあるが、2020年4~10月の増減額の累計では、有床診療所がマイナス4091千円、無床診療所がマイナス7918千円となっている。
 なお、2020年10月は無床診療所で若干のプラスとなっているが、9、10月は昨年に比べてそれぞれ平日が1日多いことに留意する必要がある。
 「医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業補助金」では、″今後申請予定"を含めると、多くの診療所が感染拡大防止等支援事業補助金を申請していることが示された一方で、全体の約半数の診療所が補助金について″不十分"と回答している。
 「診療報酬の特例」では、院内トリアージ実施料について総数の25・7%が″知らなかった"と回答。時間外加算の特例も、診療・検査医療機関の指定を受けている医療機関であっても、半数近くが″知らなかった"と回答した。
 同常任理事は最後に、直近の審査支払機関における支払確定件数・額など現在把握しているさまざまな情報においても、感染が再拡大した11月以降、特に小児科や耳鼻咽喉科を中心に受診控えが急激に深刻化していることが明らかとなっていることを説明。引き続き調査を継続し、国に対して必要な支援を求めていく方針を示した。
 本調査結果の詳細は、日医総研ホームページで後日公開する予定となっている。

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