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令和3年(2021年)3月5日(金) / 「日医君」だより / 日医ニュース

新型コロナウイルスワクチンの薬事承認を受けてコメントを公表

 日本医師会は、新型コロナウイルスのワクチンが2月14日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会第二部会(2月12日開催)の審議を経て、薬事承認されたことを受けて、同日に中川俊男会長名のコメント(別掲)を公表した。
 コメントの中で中川会長は、ワクチン接種が開始されることについて、新型コロナウイルス感染症の拡大に対するこれまでの闘いを「守り」から「攻め」に転じさせるものだと指摘。日本医師会としても、全国の医師会と連携して情報を収集し、国民にワクチン接種を受けるかどうかの判断をサポートできる情報を分かりやすく伝えていくとした。
 接種体制に関しては、日本医師会として、集団接種に加え、かかりつけ医が行う個別接種を適切に組み合わせることを提案していることを説明するとともに、地域の医師会も万全の体制で臨んでいるとした。
 また、国民に対しては、ワクチン接種に不安がある人はあらかじめかかりつけ医に、かかりつけ医をもっていない場合は身近な医療機関や地域医師会に、それぞれ相談して欲しいと要望。併せて、(1)ワクチン接種が行きわたるまでには相当な時間が必要、(2)長期的な効果の持続性も現在ではよく分かっていない―ことを挙げ、「引き続き、基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたい」と呼び掛けている。

令和3年2月14日
新型コロナウイルスワクチンの薬事承認を受けて
公益社団法人日本医師会
会長 中川 俊男
 2月14日、日本で初めて新型コロナウイルスワクチンが薬事承認されました。
 これまで国民の皆さんが一丸となって新型コロナウイルス感染症拡大と闘ってきました。ワクチンの接種が始まることで、この闘いは、これまでの「守り」から「攻め」に転じるものだと考えます。
 皆さんの中には、新型コロナウイルスワクチンの副反応を始めとする安全性への心配から、ワクチン接種を躊躇(ちゅうちょ)されている方もいるかと思います。2月12日の厚生労働省薬事・食品衛生審議会第二部会では、今回提供が始まるファイザー社のワクチンは臨床試験で95%の発症予防効果があり、重篤な副反応がほとんどなかったことが確認されました。また、医療従事者の先行接種においては、接種後の状態や有害事例の収集が行われます。日本医師会としても全国の医師会と連携して情報を収集し、皆さんに、ワクチン接種を受けるかどうかの判断をサポートできる情報を分かりやすくお伝えしていきたいと思います。
 日本医師会は皆さんが安心して接種を受けられるよう、集団接種に加え、かかりつけ医が行う個別接種を適切に組み合わせることを提案しています。地域の医師会も万全の体制で臨んでいます。基礎疾患をおもちの方など、ワクチン接種に不安がある方は、あらかじめ、かかりつけ医にご相談頂ければと思います。かかりつけ医をおもちでない方も、身近な医療機関や地域医師会にご相談下さい。
 ワクチン接種は感染を防止するための最大の手段の一つです。しかし、ワクチン接種が行きわたるまでには相当な時間が必要です。長期的な効果の持続性も現在ではよく分かっていません。皆さんには、引き続き、マスクの着用、手洗いなど、基本的な感染防止対策の徹底をお願いします。

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