日本医師会定例記者会見 令和3年12月15・22日
中川俊男会長は昨年12月22日に行われた大臣折衝において、厳しい国家財政の中、令和4年度の診療報酬改定が本体プラス0・43%と決定されたことを受け、日本医師会の考えを説明した。
中川会長は冒頭、今回の診療報酬改定で地域医療の維持確保及び充実に向けて尽力頂いたとして、岸田文雄内閣総理大臣、後藤茂之厚生労働大臣、鈴木俊一財務大臣に感謝の意を表明。加えて、麻生太郎自由民主党副総裁、安倍晋三元内閣総理大臣、歴代の厚生労働大臣経験者である尾辻秀久参議院議員、田村憲久・加藤勝信・根本匠各衆議院議員の他、牧原秀樹自民党厚生労働部会長、小野寺五典・橋本岳両衆議院議員、福岡資麿・武見敬三・羽生田俊・自見はなこ各参議院議員らに感謝の言葉を述べた。
また、各都道府県医師会及び郡市区医師会から、地元選出国会議員に対して、医療が置かれている厳しい現状や医療政策への更なる理解を求めるなどの活動を行ったことについても、「大きな力となり、プラス改定という結果として実を結んだ」と謝意を示した。
引き続き、今回の診療報酬改定について中川会長は、本体プラス0・43%の内訳として、看護の処遇改善にプラス0・2%、不妊治療の保険適用にプラス0・2%、更に日本医師会が求めてきた地域医療の確保、質の向上のための財源としてプラス0・23%が確保されたことを説明(詳細は別掲参照)。
プラス改定を率直に評価
プラスの改定となった背景として、医療経済実態調査やTKC医業経営指標において示された医療機関の極めて深刻な経営実態が、政府・与党始め多くの関係者に理解されたためであるとの見方を示した上で、「改定率については、必ずしも満足するものではないが、厳しい国家財政の中、プラス改定になったことについて、率直に評価をしたい」と述べた。
中川会長は最後に、今後中医協で行われる具体的な配分の議論について、「『令和4年度診療報酬改定の基本方針』において挙げられている四つの改定の基本的視点と具体的方向性(別掲)を踏まえ、日本医師会として、新型コロナウイルス感染症で傷ついた医療提供体制をどのように立て直すのか、そのために診療報酬はどうあるべきかという視点に立って議論に臨んでいく」との考えを示した。
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