日本医師会定例記者会見 4月20・27日
長島公之常任理事は、かかりつけの患者にオンライン診療を行うことを検討している医師に向けた『オンライン診療入門~導入の手引き~』を作成したとして、その内容を紹介。併せて、日本医師会ホームページにオンライン診療に関するページを設け、本手引きの他、オンライン診療の適切な実施に関する指針やオンライン診療研修などの関連情報やリンク等の掲載に加え、質問フォームを用意し、Q&Aページを順次追加・拡充していくとともに、本手引きの内容も随時更新していく予定であることを明らかにした。
https://www.med.or.jp/doctor/sien/s_sien/010599.html
手引きでは、まず、オンライン診療を実施するに当たっては、オンライン診療の適切な実施に関する指針を一読するよう要望するとともに、オンライン診療を実施するには研修の受講が必須であることから、その研修の申し込み方法などを紹介している。
また、医師・患者間でオンライン診療の実施を合意する際には明示的な確認が求められるため、すぐに利用可能な「オンライン診療についての同意書」「オンライン診療の診療計画」のサンプルを掲載。この他、オンライン診療を保険診療で実施した際、診療報酬を算定するために必要な厚生局への届出の内容や、オンライン診療の方法として「オンライン診療システム」「通話アプリ」を挙げ、それぞれの特徴等を紹介している。
更に、オンライン診療に使用する機材に関しては、パソコンやスマホなど、映像と音声のやり取りができる機材を解説するばかりでなく、セキュリティやプライバシーの確保、医師と患者の本人確認などが必要であるとして、基本的な注意点を明示。その中では、Zoom等の使い慣れた通話アプリがあればその使用を勧めているが、使い慣れたアプリがない医師向けには、一例として「Google Duo」を使用した場合の準備や通話に至る流れなどを説明している。
この他、診療以外の手順として、同意書や診療計画等の文書類の作成、本人確認や予約、支払い、処方箋の提供方法の決定、患者側の使用環境の確認など、決めておかなければならないことや確認しておかなければならないこともまとめられている。
同常任理事は、今後、要望が多ければ、他のアプリを使う場合の資料も作成、提供していく考えを示すとともに、「引き続き本手引きなどを通じて、かかりつけ医の先生方が必要な時に適切なオンライン診療を行うことができるよう、日本医師会としてもしっかりサポートしていきたい」と述べた。
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