松本吉郎会長は7月15日、茂松茂人・角田徹・猪口雄二各副会長と共に総理官邸を訪れ、岸田文雄内閣総理大臣と初会談を行った他、11日には山際大志郎新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣、後藤茂之厚生労働大臣ら岸田内閣の閣僚と相次いで会談。新型コロナウイルス感染症に対して、政府と日本医師会が協力して対応していくことを確認した。 |
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15日の岸田総理との会談では、岸田総理から、「発熱外来での対応等、医師会の皆さんにはコロナ対応で大変お世話になっている」と感謝の意が示されたことに対して、松本会長は、「政府の方針に沿って、会員の先生方と共に引き続き新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組んでいく」として、医療面から政府を支えていく意向を伝えた。
また、岸田総理が、感染対策を取りながら徐々に平時の状態に戻していくということが、政府の基本的な方針であるとして理解を求めたのに対して、松本会長は、13日の定例記者会見においても現状では行動制限の必要はないとの考えを示していること(別記事参照)を説明し、政府の方針に賛意を示した。
その他、松本会長は、岸田総理が14日に行った記者会見の中で、4回目のワクチン接種の対象者に医療従事者を加える考えを表明したことにも触れ、「医療現場の皆さんは大変喜んでいる」として、感謝の意を伝えた。
11日の後藤厚労大臣との会談では、後藤厚労大臣が、「医療の逼迫(ひっぱく)にも関わってくる問題であり、重症化リスクが高い高齢者や基礎疾患を持つ方に対する4回目接種を進めることが必要だ」と指摘。また、これまでのような行動制限を国民に求めることは難しいとの見方を示したことに対して、松本会長は、行動制限の有無にかかわらず、基本的な感染防止対策を引き続き行うことが重要になると強調した。
更に、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大を踏まえて設けられた、診療報酬等の支援策について、松本会長はその終了時期の延期等、柔軟な対応を要請した。
山際大臣との会談では、山際大臣がオミクロン株の亜種「BA.5」について、重症化率や死亡率を踏まえ、行動制限などで社会を止めることなく、メリハリのある対応をしていくことが必要との見方を示したことに対して、松本会長は、「まずは感染拡大を防ぐことが重要だ」と強調。その上で、「経済的、社会的活動とコロナ対策を両立させなければならない」と述べるとともに、日本医師会として、新型コロナワクチンの4回目接種の推進に最大限協力していく考えを伝えた。
また、山際大臣からは、全世代型社会保障構築会議の議論についても言及があり、「日本医師会とも相談しながら、今後の議論を進めていきたい」と述べるなど、引き続きの協力が求められた。