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令和4年(2022年)10月31日(月) / 「日医君」だより

新型コロナ・季節性インフルの同時期流行に備えリーフレットを作成

 厚生労働省はこのほど、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時期の流行が今冬に起きる可能性があることを踏まえて、国民に対し、感染状況に応じた具体的な協力を呼び掛けるリーフレットを作成した。

 今回のリーフレットは、「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」(日本医師会を始めとする19の団体・学会、地方自治体関係団体が参加)の過程で作成されたもの。タスクフォースでは、岸田文雄内閣総理大臣より、「先手先手で同時流行を想定した対策の準備が必要」として、協力要請がなされていた。

 リーフレットは、(1)「この冬は、ワクチン接種・新型コロナ抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬の準備を」、(2)「新型コロナウイルスの重症化リスクの高い方 小学生以下の子どもと保護者の方へ」、(3)新型コロナウイルスの重症化リスクの低い方へ」という全部で3種類となっている。

 (1)は、感染が落ち着いている状況のうちに、今年の夏を上回る感染拡大が起こって発熱外来がひっ迫した場合に備えるよう呼び掛けることを目的としており、感染が拡大する前に新型コロナワクチン、インフルエンザワクチンの接種を検討するとともに、体調不良時に備えて、新型コロナ抗原定性検査キット、解熱鎮痛薬を購入することを要望。新型コロナ抗原定性検査キットに関しては、「研究用」ではなく、国が承認したものを購入することを求めている。

 一方、(2)、(3)は、感染者の増加がみられ同時期の流行の兆しが見える状況、更には同時期の流行により医療のひっ迫が懸念される状況に至った時に、行動変容を求めることを目的としている。

 具体的には、(2)では、重症化リスクが高い方に向けて、ワクチン接種の検討を求めた上で、速やかな発熱外来(診察・検査医療機関)の受診を呼び掛けるとともに、かかりつけ医がいる場合にはかかりつけ医に相談することを、受診を迷った場合には電話相談窓口などを利用することを、それぞれ要望。小学生以下のこどもに関しては、症状は年齢によってさまざまであるとして、かかりつけ医を始めとした地域の小児科医などに相談すること、受診を迷った場合並びに夜間や休日の場合には、電話相談窓口などの利用を求めている。

 また、(3)では、重症化リスクの低い方に、重症化リスクの高い方を守るためとして、健康フォローアップセンターの活用を要望。陽性だった場合には、地域の健康フォローアップセンターに登録して自宅療養することを求めている。

 ただし、当然のことではあるが、症状が重いなどの受診を希望する場合には、受診・相談センターに相談し、かかりつけ医・発熱外来の受診や電話診療・オンライン診療を検討することになる。

 なお、本リーフレットは、厚生労働省特設ウェブサイトからダウンロード可能となっている。会員の先生方には、国民の皆さんの理解と協力の下、同時期の流行という難局を乗り越えるため、まずは(1)のリーフレットについて、医療機関の窓口での配布や待合室での掲示などにご協力願いたい。

◆厚生労働省特設ウェブサイト「新型コロナウイルス・季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応」

◇リーフレット1(この冬は、ワクチン接種・新型コロナ抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬の準備を)(PDF)

◇リーフレット2(新型コロナウイルスの重症化リスクの高い方、新型コロナウイルスの重症化リスクの低い方へ)(PDF)

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