第4回新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースが昨年12月23日、厚生労働省とWEB会議で開催され、日本医師会から茂松茂人副会長、釜萢敏常任理事の他、猪口雄二副会長が全日本病院協会会長として、それぞれWEBで出席した。
会議では、脇田隆字国立感染症研究所長が直近の感染状況及び医療提供体制の状況として、「新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は増加傾向にあり、季節性インフルエンザについても直近2年間より高い水準にある」「病床利用率、救急搬送困難事案数も増加している」―ことなどを説明。年末年始に向けて、今後の動向を注視する必要があるとした。
引き続き、厚生労働省事務局からは、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備え、外来医療体制等の強化を図るとともに、年末年始も見据えて、保健・医療提供体制の確保及び救急医療のひっ迫回避等のための取り組み、解熱鎮痛薬・コロナ治療薬の流通体制の確保などを、都道府県と連携して進めていることなどについて、説明が行われた。
その他、感染が更に拡大した場合や、診療体制が通常とは異なる年末年始に向けた国民への呼びかけについて検討が行われた。
各団体からの意見陳述では、釜萢常任理事が日本医師会の取り組みとして、(1)定例記者会見を通じて、基本的な感染防止対策並びにオミクロン株対応型ワクチンの接種を呼び掛けるとともに、会員の先生方に対しては機関紙などを通じて、本会議で作成したリーフレット等の活用を求めてきたこと、(2)コロナと季節性インフルエンザの同時期の流行に備えて準備しておくべきことなどを分かりやすく説明した動画を制作し、年末までには公式YouTubeチャンネルに掲載する予定であること―等を説明するとともに、全国の医師会を対象として、発熱外来の体制づくりについて調査を行った結果を報告。「途中集計ではあるが、ゾーニングやリスクの高い患者さんを多く抱えるなど、自院では発熱外来ができない場合には、休日夜間診療所での発熱外来への出務など医師会活動に参画することで役割を果たされていることが確認できている」とした。
また、本会議後に行う都道府県医師会とコロナに関するオンライン会議においても、年末年始の感染拡大、あるいは同時期流行への備えについて、改めて協力要請を行う意向を示し、理解を求めた。
最後にあいさつを行った加藤勝信厚労大臣は、今後も感染状況を注視しがら適切なメッセージの発信、必要な対応を行っていく意向を表明。参加団体に対しては、情報発信など積極的な協力を求め、会議は終了となった。
問い合わせ先
日本医師会地域医療課、健康医療第2課 TEL:03-3946-2121(代)