閉じる

令和5年(2023年)5月5日(金) / 日医ニュース

「どうする家康」

 今年のNHKの大河ドラマでは、徳川家康が天下を取るまでに遭遇し決断を迫られる場面で、どのような決断を下すかを描くことでドラマが進んでいく。
 徳川家康の腫物(はれもの)の治療の逸話である。家康は浜松城にいた時代に、粉瘤(ふんりゅう)と思われる腫物に悩んでいた。どうする家康? 家康は素人療治で、若い児小姓(ちごこしょう)達に蛤(はまぐり)の貝で腫物を挟んで引き抜かせ悪化させた。この時は、側近が勝屋長閑(かつやちょうかん)という唐人医師を探し出し、治療を受け全快した。決断はうまくいかずとも、側近に恵まれうまくいった。
 ともあれ、家康は「鳴くまで待とう時鳥(ほととぎす)」を実行するためには長生きしなければならない。
 そのためかどうか、家康は水泳などで体を鍛え、食事は麦飯を腹八分目。更に薬の知識にも通じ、自分で調合までしたと言われている。
 ドラマも見ているが、家康に興味をもち調べると、健康に対する家康の関心の高さに驚かされた。それゆえ、天下統一して江戸幕府を開き、安泰となった家康の、鯛の天ぷらの食べ過ぎと言われる死因(胃がんだったとの説も)も、「我慢しなくても良くなった」家康らしい最期だったと言えるだろう。
 改めて、我慢する家康の生き方、素晴らしい側近(中間管理職)の育て方に関心と凄さを感じた。

(禿)

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる