第154回日本医師会定例代議員会が6月25日、日本医師会大講堂で開催された。当日は新たに4名の常任理事を選任・選定することが賛成多数で承認された他、代議員からの質問に対して、日本医師会執行部から回答を行った(会長あいさつの全文は(別記事参照)、代議員の質問に関する回答の概要は(別記事)をご参照願いたい)。 |
---|
代議員会は、慎重な審議と円滑な議事進行への協力を求める柵木充明代議員会議長のあいさつにより開会。冒頭あいさつした松本吉郎会長は、「組織強化」「新型コロナウイルス感染症等」「かかりつけ医機能」「外来機能報告・紹介受診重点医療機関」「令和6年度トリプル改定に向けて」「医師の働き方改革」「マイナンバーカードによるオンライン資格確認」「医薬品の安定供給」に対する日本医師会の考えを説明。その上で、「今後も国民の生命と健康を守るため、政府の審議会等で、現場の声を踏まえた意見をしっかり述べていく」として、代議員に絶大なる支援と協力を求めた。
続いて、6月23日に開催された日本医学会臨時評議員会で4選を果たした門田守人日本医学会長があいさつを行い、「日本医師会と日本医学会が協力し合って、この難しい局面を乗り切っていこう」と述べた。
引き続き、令和4年度に亡くなられた会員の先生方の功績をたたえ、黙とうが捧げられた。
報告では茂松茂人副会長が、「令和4年度日本医師会事業報告の件」について、事業報告は監事の監査を受けた後、5月16日に開催された令和5年度第2回理事会で承認されたものであることを説明した。
議事では、まず、「第1号議案 令和4年度日本医師会決算の件」に関して、角田徹副会長が資料に基づき、一般会計、医師年金事業特別会計等について詳細に説明。藤原秀俊財務委員会委員長からは、4月27日に開催された財務委員会で慎重な審査を行い、原案は適正であることを確認した旨の報告があり、第1号議案は賛成多数で承認された。
「第2号議案 令和6年度日本医師会会費賦課徴収の件」については、猪口雄二副会長が、(1)令和5年度との変更点として、組織強化をより一層推進するため、A②B会員の日本医師会医師賠償責任保険料を引き下げることに伴い、31歳以上のA②B会員の会費も引き下げを行う、(2)資料に示した会費は令和6年4月1日より、都道府県医師会長に委嘱して徴収する―ことなどを説明。表決の結果、第2号議案は賛成多数で承認された。
「第3号議案 日本医師会常任理事選任・選定の件」については、松本会長が、(1)今回の選任・選定は第153回日本医師会臨時代議員会で常任理事を4名増員することが承認されたことに伴い、行われるものである、(2)選任・選定される常任理事の任期は令和5年6月25日から令和5年度に関する定例代議員会終結の時までとなる―ことを説明。その後、柵木議長が6月4日までに立候補の届出をした4名の常任理事候補(坂本泰三、濵口欣也、笹本洋一、佐原博之の各氏)の名前を読み上げ、一括で表決が行われ、賛成多数で承認された。
その後、4名の常任理事が盛大な拍手の下、登壇し(写真)、柵木議長からの紹介が行われ、代表質問に移った。
代表質問では、18件の質問と会長のあいさつに対する2件の質問に松本会長始め執行部から回答を行い、代議員会は終了となった。
新常任理事の顔ぶれ
任期:令和5年6月25日~令和5年度に関する定例代議員会終結時
年齢は6月25日現在
◎常任理事
坂本 泰三(さかもと たいぞう)68歳・兵庫 兵庫県出身、獨協医科大卒、小野市・加東市医理事・副会長、兵庫県医理事を経て、令和4年より兵庫県医常任理事。内科 |
|
濵口 欣也(はまぐち きんや)67歳・福岡 福岡県出身、東京慈恵会医科大卒、北九州市小倉医理事を経て、令和2年より福岡県医理事。産婦人科 |
|
笹本 洋一(ささもと よういち)64歳・北海道 北海道出身、北海道大卒、札幌市医理事を経て、平成25年より北海道医常任理事。眼科 |
|
佐原 博之(さはら ひろゆき)60歳・石川 石川県出身、群馬大卒、平成22年より石川県医理事。外科 |