1 医療界が一体、一丸となって適切な財源の確保を求め診療報酬本体のプラス改定を獲得
令和6年度診療報酬改定に向けて、岸田文雄内閣総理大臣に三師会の会長連名の要望書を昨年11月15日に手交した他、日本医師会として、日本歯科医師会、日本薬剤師会と共に11月10日に、四病院団体協議会と共に11月15日に相次いで記者会見を開催。また、12月4日には「国民医療を守るための総決起大会」を日本医師会館大講堂で開催する(写真)など、医療界が一体、一丸となって適切な財源の確保を求め、診療報酬本体のプラス改定を獲得した。
2 4名の常任理事が新たに選任・選定される
昨年6月25日に日本医師会館大講堂で第154回日本医師会定例代議員会が開催され、新たに4名の常任理事(坂本泰三、濱口欣也、笹本洋一、佐原博之の各氏)を選任・選定することが賛成多数で承認された。4名の常任理事は主に組織強化を担当、それぞれ分担する地域を精力的に訪問し、日本医師会への入会促進に向けた協力を要請した。
3 日本医師会の会員数が初めて17万5,000人を突破
日本医師会の会員数が昨年8月末時点で初めて17万5,000人を超えた。
この結果を受けて、松本吉郎会長は9月6日に記者会見を行い、その要因として、(1)会費減免措置を令和5年度より医学部卒後5年目までに延長、(2)日本医師会の常勤役員が全国の医師会などを訪問し、協力を要請―したことを挙げるとともに、今後も組織強化に向けた活動の強化を図る意向を示した。
4 「地域に根ざした医師会活動プロジェクト」を開始
地域にどっぷりつかり、地域住民の健康を守るため、各地の医師会が行っている活動を広く国民に知ってもらうことを目的として、「地域に根ざした医師会活動プロジェクト」を開始することを決定。具体的な取り組みの第1弾として、昨年10月11日には「有事の医師会活動~地域、住民を守る活動~」をテーマとしたシンポジウムを日本医師会館大講堂で開催した。
5 シンポジウム「未来ビジョン"若手医師の挑戦"」を初開催
全国各地で活躍する若手医師の取り組みを取り上げ、その思いを共有する中で、国民の信頼に応えていく医療の未来ビジョンを探ることを目的として、シンポジウム「未来ビジョン"若手医師の挑戦"」を昨年6月11日に日本医師会館大講堂で初めて開催した。
6 診療所の新興感染症対策強化に向けた支援を強化
日本医師会として、診療所による新興感染症対策を積極的に支援していくことを目的として、本年3月24日に日本医師会館において「診療所を対象とした新興感染症対策研修」を開催することを決定。会内に「診療所における新興感染症対策研修検討委員会」(プロジェクト)を設置して、研修内容等の検討を始めた。
7 自見はなこ参議院議員が初入閣
第2次岸田第2次改造内閣が昨年9月13日に発足し、自見はなこ参議院議員が内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、消費者及び食品安全、地方創生、アイヌ施策)、国際博覧会担当として、初入閣を果たした。日本医師連盟推薦の議員が大臣に就任するのは初めてのこととなる。
8 情報発信メール「日本医師会の方針」の配信を開始
松本会長の発案により、都道府県医師会役員並びに日本医師会代議員へのメール配信「日本医師会の方針」を昨年2月から開始した。日本医師会の方針や取り組みの中で、特に重要かつ迅速性を有する情報を配信しており、情報を共有することで全国の医師会などと更なる連携を図ることを目的としている。
9 サイバーセキュリティ対策の強化を図る
医療機関を標的としたランサムウェア攻撃やEmotetを始めとする標的型メール攻撃が多発化していることを踏まえ、サイバーセキュリティ対策の強化を図るため、昨年4月25日に「日本医師会及び警察庁サイバー警察局の連携に関する覚書」を締結した他、「日本医師会サイバーセキュリティ支援制度」の支援内容の拡充を行った。また、その内容を説明した動画を制作し、日本医師会公式YouTubeチャンネルで公開した。
10 武見国際保健プログラム設立40周年を記念してシンポジウムを開催
ハーバード大学公衆衛生大学院武見国際保健プログラムが設立されてから、昨年で40周年を迎えたことを記念して、昨年11月11日に日本医師会館大講堂で、「デジタルヘルス:地域医療にとっての機会と課題」をテーマとしたシンポジウムを開催した。