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令和6年(2024年)1月5日(金) / 日医ニュース

「パンデミックと健康上の緊急事態」をメインテーマに開催

「パンデミックと健康上の緊急事態」をメインテーマに開催

「パンデミックと健康上の緊急事態」をメインテーマに開催

 世界医師会ヘルシンキ宣言大洋州地域専門家会議(日本医師会・世界医師会・アメリカ医師会共催)が「パンデミックと健康上の緊急事態」をテーマに、昨年11月30日・12月1日の2日間にわたって都内で開催され、16カ国から約80名が出席した。
 同会議は、1964年に採択された「人を対象とする医学研究の倫理原則に関するヘルシンキ宣言」の改訂に向けて、今日のさまざまな倫理的課題への議論を深めるため、世界の各地域で開催されている専門家会議の一環として行われたものである。
 今村英仁常任理事の司会で開会。開会あいさつを行った松本吉郎会長は、2024年に60周年を迎えるヘルシンキ宣言が世界の医療界において中心的なガイドラインとして役割を果たしていくため、パンデミック、地球温暖化、紛争などが医学研究に与える倫理的課題について、将来を見据えた多角的な議論が本会議でなされることに期待を寄せた。
 続いて、武見敬三厚生労働大臣の来賓あいさつ(代読:森光敬子厚労省危機管理・医務技術総括審議官)では、わが国においても同宣言の内容を踏まえて、生命科学・医学系研究に関する倫理指針を策定していることから、改訂作業に注目しており、忌憚(きたん)のない議論が交わされることを期待するとした。
 その後、アメリカ医師会のジャック・レスネック・ジュニア改訂作業部会議長が改訂プロセスについて概説した後、「パンデミックと健康上の緊急事態」に関して六つのセッションが行われ、「倫理的考察:健康上の緊急事態におけるリスク、利益、負担の評価」をテーマとしたセッションでは、角田徹副会長が座長を務めた。
 その他「ヘルシンキ宣言とパンデミック以外の健康上の緊急事態」「紛争状況における研究」「ワクチンチャレンジ試験」「社会的弱者を対象とした研究」「医師とコンパッショネート・ユース」についてセッションが行われ、日本からは位田隆一国立大学協会専務理事、田代聡核戦争防止国際医師会議副会長(東アジア・太平洋地域代表)、橋爪真弘東京大学大学院医学系研究科教授、藤原康弘医薬品医療機器総合機構理事長が講演し、活発な意見交換が行われた。

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