令和7年(2025年)9月10日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース
「医師偏在是正に向けた広域マッチング事業」受託に伴う女性医師バンク等の機能拡充について
松本吉郎会長、角田徹副会長、松岡かおり常任理事
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松本吉郎会長、角田徹副会長、松岡かおり常任理事は9月10日の定例記者会見で、現行の「日本医師会女性医師バンク」を「日本医師会ドクターバンク」へ改称して機能拡充するとし、今後、地域のドクターバンクと連携して、医師偏在対策に寄与する全国的な無料の職業紹介事業を展開していく意向を示した。
松本会長は、本年4月に厚生労働省が公募した「医師偏在是正に向けた広域マッチング事業」について、日本医師会が平成19年より運営している女性医師バンクのノウハウと、全国に広がる医師会組織との連携ネットワークが活用できるとして応募し、実施者として選定されたことを報告。「日本医師会として、医師偏在に向けた大きな取り組みの一つになる」と述べ、その成果に期待を寄せた。
また、女性医師支援センター長でもある角田副会長は、広域マッチング事業の受託に伴い、組織の名称変更も行うことを説明。「日本医師会女性医師支援センター」は、「日本医師会ドクターサポートセンター」へ、「日本医師会女性医師バンク」は「日本医師会ドクターバンク」へ改称して組織をリニューアルするとし、「これまでも女性医師に限定したものではなかったが、全国の全ての医師を対象にした事業として多くの方々に認知してもらえるよう努めていきたい」とした。
事業の詳細について説明した松岡常任理事は、名称変更は、「いい医療の日」でもあり、日本医師会の設立記念日でもある11月1日を予定していることを紹介した上で、組織の機能拡充として、従来の「女性医師支援センター事業」の女性医師バンク事業と「医師偏在是正に向けた広域マッチング事業」の広域マッチング事業を統合する形で「日本医師会ドクターバンク」を設置することを概説。地域に根差したマッチングとするため、今後、都道府県単位のドクターバンクと業務提携を強化し、全国ネットワークの構築を目指すとした。
日本医師会ドクターバンクでは、職業紹介事業に必要な求職・求人者情報を広域に集め、また地域における医師偏在対策に必要な情報も地域のドクターバンクと共有していくとし、「両者の連携を行うことにより、利用者数増加とマッチング率の向上を図るとともに、日医ドクターバンクをハブとした全国規模のマッチング網の構築・展開によって人材の掘り起こしを行い、医師偏在の是正に寄与したい」と意気込みを示した。
更に、日本医師会ドクターバンク内にブロックごとの担当制を敷いて、コーディネートの推進を図るとし、既に「医師偏在是正に向けた広域マッチング事業」の受託とマッチング受付開始を告知する専用サイトのフロントページを設置して、マッチングを開始していることを報告。「地域と広域のマッチングがつながり、求職と求人双方の選択の幅が広がることで、医師偏在対策の一助となるよう尽力していく」と述べ、理解と協力を求めた。
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問い合わせ先
日本医師会女性医師支援センター TEL:03-3946-2121(代)