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令和8年(2026年)4月20日(月) / 日医ニュース

警察からの照会

 以前、警察からの照会を受けた会員より「相手が警察とはいえ、患者の情報をどこまで開示してよいものか」という相談を受けたことがある。
 現状を把握するため、県医師会員を対象にアンケートを実施したところ、回答者の9割以上に照会の経験があり、その多くが複数回に及んでいた。照会の理由は、患者の死亡や犯罪、事故に関するものが大半であったが、中には「理由を教えてもらえず不明」という回答も見られた。
 対応で最も苦慮している点として挙げられたのは、忙しい診療中の突然の電話であった。「本当に警察なのか」「守秘義務や個人情報保護法に抵触しないか」と、不安を抱えながら対応している実態が浮き彫りになった。
 緊急時を除き、基本的には正式な文書である「捜査関係事項照会書」の交付を求め、内容を確認した上で回答するのが望ましいであろう。回答自体は口頭でも差し支えないとされている。
 また、照会には協力義務がある(拒絶しても罰則はない)とされる一方、弁護士からは「捜査機関からの依頼だからと安易に情報を開示した場合、医療機関側が法的責任を問われるリスクがある」との指摘も受けている。
 先日、私自身も警察から事件捜査のため、患者の経過記録を提出して欲しいとの依頼を受けた。口頭でのやや漠然とした依頼であったため、まずは「捜査関係事項照会書」の交付を依頼。後日届いた照会項目に基づき、必要最小限の書類を準備して担当刑事に手渡したところである。

(紗)

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