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令和8年度都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会が5月28日、日本医師会館小講堂とテレビ会議システムを併用して開催された。
協議会は今村英仁常任理事の司会で開会。冒頭あいさつした松本吉郎会長は、今回の担当理事連絡協議会のメインテーマである「勤務医の医師会活動へのさらなる参画について」に言及。同テーマは令和6・7年度日本医師会勤務医委員会への諮問でもあり、「日本医師会の今後の活性化に向け、非常に重要な課題と捉えている」と強調するとともに、好事例の紹介など、本日の協議会において活発な議論が交わされることに期待感を示した。
続いて、宮田剛岩手県医師会常任理事が、昨年11月8日に開催された令和7年度の全国医師会勤務医部会連絡協議会の概要を、三島康典大分県医師会常任理事が、令和8年度の同連絡協議会を「勤務医の声が未来を創る―医師会・大学・行政が共に創る地域医療の未来―」をテーマに、大分市内で11月7日に開催予定であることをそれぞれ報告した。
協議
(1)勤務医委員会答申の内容紹介
一宮仁日本医師会勤務医委員会委員長/福岡県医師会副会長は、令和6・7年度答申について、その冒頭では、「医師会の発言力は組織率に比例し、勤務医の参画なくして『医師の総意』は成立しない」ことを強調していると説明。その上で、勤務医の医師会加入率向上には、①プッシュ型情報発信への転換・医学生や研修医との段階的関与モデル構築②会費負担軽減・意見集約と反映プロセスの可視化―などが求められているとした。
また、今期、日本医師会病院委員会と初の合同委員会を開催したことにも触れ、「女性医師・若手医師への支援体制構築」「勤務医の医療経営への参画」が重要と総括したことを報告した。
(2)新たな地域医療構想を巡る動き
堤雅宣厚生労働省医政局地域医療計画課地域医療構想推進室長は、新たな地域医療構想について、「入院医療中心から外来・在宅医療」「介護連携を含むあるべき医療提供体制の実現」「『治す医療』と『治し支える医療』の役割分担の明確化」等が求められているとした他、具体的な施策として、構想区域の見直しや医療機関機能の新設、病床機能報告・必要病床数の見直し、医療機関の連携・再編・集約化、新たな地域医療構想に関する協議の場の再設計等を行う必要があるとした。
また、スケジュールについては、2026年早期に厚労省が作成する都道府県向けのガイドラインを基に、都道府県は2028年度までに地域医療構想を策定する必要があり、2035年度をめどに一定の成果の確保を目指しているとした。
医師会組織強化に向けた取り組み
(1)医師会を「知る」から「つながる」へ―若手世代とともに進める組織強化―
杉本圭相大阪府医師会理事は、若手勤務医にフォーカスした組織強化活動の推進とその内容について報告。「自分には関係が無い」「医師会に入るメリットはあるのか」等と考えている勤務医に対して、①段階的な関与モデルの構築②医師会活動によるキャリア形成の実利を発信③対話型・参加型手法の採用―といった取り組みを進め、その際には「医師会を知ってもらう」から「医師会に関わってもらう」を重視していることを強調した。
①では、初期研修医、若手勤務医と段階を経て、医師会活動が自然にキャリアに接続することを、また、②では、①のように段階的に関わりを持つことにより、勤務医にとって医師会活動に参画することが意義あるものとして定着することを、それぞれ目指しているとした。
さらに、③では、医師会を相談や学びの場として「医学生と語る会」や、キャリアの節目でつながることができる場として「医学生・研修医・勤務医交流会」を開催していることを報告した。
(2)大学医師会と都道府県医師会の協働―大分における五つの好事例―
猪股雅史大分大学医学部医師会長は、勤務医にとって医師会が「何をする組織なのか分かりにくい」「勤務医の意見が十分に反映されていないのではないか」等の意見があることに触れた上で、①病院管理者・大学幹部への取り組み②若手へのキャリア支援の取り組み③若手への情報発信の取り組み④医学生・研修医へのアプローチ―等の事例を紹介。
①では、大学医師会が県医師会及び行政と三位一体になり、連携を通じて地域医療介護総合確保基金の獲得を実現したことなどを報告した。
②では、県医師会で『大分県医学会雑誌』を再創刊するなど、県内の若手医師の学術支援を積極的に推進しているとした他、③では、40代未満の大学勤務医等若手医師への情報発信のために医師会報の活用の他、大分県医師会勤務医部会「U―40 OITA」を結成し、若手勤務医支援と医師会入会促進の両立に努めているとした。
④では、医学部生が県下約60のクリニックや診療所で診療の見学や実習をしてもらっている他、医師会病院を始めとする16施設に滞在し、医療・介護・保健・福祉を学習してもらうなど、地域医療の現場を理解する機会を設けていることを説明。
また、大分の医療を支える人材の増加・育成に努めている他、若手医師の地域への派遣とキャリアパスの担保を同時に実現するため、大分県地域医療支援センターとの連携や、必要とされる分野における人材育成のための寄附講座の設置を実施していることを報告した。
その後は活発な意見交換が行われ、協議会は終了となった。



