交流ひろば

学生として「小児多職種連携」を実践するプラットフォームを目指して

SFC-Summit For Children- 日本大学医学部6年 中村 浩史郎

 

皆さんは「多職種連携」と聞いてどのようなことを想像しますか?おそらく皆さんにとって身近な多職種連携は「チーム医療」だと思います。現在では多くの医療施設がチーム医療の理念に沿って医療サービスを提供しています。しかし、現在行われているチーム医療は果たして十分なものと言えるでしょうか。

私は数年前、現役の理学療法士や作業療法士が集まる会に参加したことがあるのですが、そこでお会いした方から次のようなことを伺いました。「うちのドクター、全然私の意見聞いてくれなくてね…。カンファ中もイスにもたれながらで熱心に聴いてくれる様子がないんですよ。あなたはぜひ優しいお医者さんになってくださいね。」このような関係性を果たして「チーム」と呼べるでしょうか。より良い医療サービスを提供できるでしょうか。もちろん現場で必要とされる関係性は病院ごとに様々であり、一概に否定できるものではありませんが、このような思いをしているコメディカルの方がいると知り、悲しく思いました。

学生団体SFC-Summit For Children-(以下SFC)は、「小児多職種連携の学生プラットフォーム」を目指して、2016年に結成された学生団体です。小児分野の「多職種連携」を目指すには、医療分野だけでは取り組むことはできません。そこでSFCには医療・教育・福祉など、将来子どもに関わる職種を目指す学生が、職種や分野の壁を越えて集まっています。共通点はただ一つ、「子どもが好きであること」。私たちSFCが重要視していることは、「職種の違いに関わらず、友好的なディスカッションができる関係性を築くこと」です。そのために、週に一度集まり、メンバー同士で語り合ったり、勉強会やディスカッションをする「メンバー交流会」を行っています。交流会で話したテーマをもとに、イベントや座談会の開催、SNSを使った情報発信を行ったこともあります。また、自分たちの視野を広げるために、児童支援施設や子ども食堂、養護施設、病院などの施設見学やボランティア活動なども行っています。

「チーム」として良好な関係を築き、連携していくためには、まずは「相手を知る」ことが大事だと思います。相手の職業を「知り」、得意分野や苦手分野を「知り」、人となりを「知る」。この他職種に対する理解を深めることこそ、「学生としての多職種連携の実践」だと私は思います。

より良い医療現場を、そしてより良い社会を作るためのプラットフォームを、私たちと一緒に作ってみませんか?

Facebookhttps://www.facebook.com/SummitForChildren/
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Mail:summit.for.children[a]gmail.com([a]をアットマークに変えてください)

 

唯一無二の自分らしいキャリアを探して活動中!学生団体メドキャリ!

メドキャリ/医療系メディア「メドスタ」 

私たち学生団体メドキャリは、Vision『全ての人の在り方を受け入れる社会』、Mission『医療人の自分らしさを探求する』、Value『Up to you』をもとに、医療そして医療を超えた活動をしています。メドキャリの特徴は、医学生や看護学生のみならず、生物系や文系など医療系学部以外の学生や留学生、また、社会人など多様なメンバーが関わっていることです。

私たちの活動は多岐にわたっています。メドキャリは、2018年の「医学・看護学生の臨床以外のキャリアを考えるセミナー」をきっかけとして発足し、様々なイベントを企画してきました。2020年2~3月には「医学生の知らない女性のキャリア」や「医学生の知らないITの世界」、「中高大生と大人の対話の会」を開催予定でしたが、コロナの影響で秋以降に延期となりました(詳細は今後決定)。現在はオンラインイベントや、企業との共同プロジェクトに向けて動いています!

また、メドキャリの姉妹団体として、2020年の4月に立ち上がった医療系メディア『メドスタ』は、「医療人が既存の価値観にとらわれず自分らしい働き方を探求できる社会を作ること」を目的として、医学生・看護学生を含めた医療人向けの情報発信をしています。様々な分野でご活躍されている先生方へのインタビュー記事や、医療系学生が気になる情報を掲載しています。(http://medicalworkstyle.com

5月には「自分の基盤となる価値観の発見」をテーマとした看護学生対象のオンラインイベントを開催しました。モチベーショングラフを発表し合い価値観を見出すという内容のワークショップを行ったところ、「人生を振り返り、新たな自分を知ることができた」と参加者から好評でした。

「自分らしいキャリアを探求し続ける看護学生の育成」を目指し、今後も積極的にイベントを行っていきます!

他にも企業との連携も行っています。日本マイクロソフト株式会社が運営に関わりミレニアル世代の働き方改革を複数の有名企業とともに行っているMINDS様に、ご縁あって、医療者・学生視点からの働き方改革の企画をメドキャリから提案させていただく機会を頂き、二つの企画が進行中です。一つ目は、社会人と学生で、世代を超えて《共に育ち》自分らしいキャリアを歩むためのプラットフォームの形成です。また、二つ目は、自分の人生の最期の時間である「死」を意識し時間軸を見直すことで、より自分の人生が豊かになることを目的としたデスエデュケーションの提案です。今後はMINDS様と連携して企画の実現に向けて動いていきます。

私たちは「唯一無二の自分らしいキャリア」を模索しながら日々活動しています。イベントに参加したい!またはメドキャリの活動に参加してみたい!と思い立ったら、twitterやFacebook、Instagramで「メドキャリ」または「メドスタ」で検索してぜひチェックしてみてください!

Mail:medicalcareer1111[a]gmail.com([a]をアットマークに変えてください)

 

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