小森貴常任理事は、一般財団法人化学及血清療法研究所(以下化血研)内部の第三者委員会の調査によって、国の未承認の方法で血液製剤やワクチンを製造していたことが長い期間放置されてきたことが明らかになったことについて、「医薬品に対する信頼や、国民の健康という観点からも極めて遺憾であり、化血研には猛省を促すとともに、二度とこのようなことがないよう強く要請していきたい」と述べた。
その一方で、同常任理事は、化血研が製造する沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン「クアトロバック皮下注シリンジ」の出荷自粛要請が11月26日に解除されたことにも言及。(1)同ワクチンの出荷自粛要請が続けば、必要な接種を受けることができない子ども達が出ること等、公衆衛生上極めて重大な事態に至る恐れがあることから、迅速に安全性・有効性を調査し、このことが確認された時点で速やかに出荷自粛要請を解除するよう厚生労働省に求めてきたこと、(2)横倉義武会長も現場での混乱を憂慮し、11月4日に塩崎恭久厚労大臣に直接、早期の解決を要望したこと─等、これまでの日医の対応を報告した。
更に今回の措置については、厚労省の判断を評価する考えを示し、「ご尽力頂いた関係者、ワクチン不足からII期の接種を控えて頂いた親御さん達などに対して、日医として感謝申し上げたい」と述べた。
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