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令和6年(2024年)8月7日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース

HPVワクチンキャッチアップ接種推進に向けて

 釜萢敏副会長は8月7日に記者会見を行い、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)のキャッチアップ接種の推進に向けて、(1)動画制作、(2)CM制作、(3)啓発資料の作成―を行ったことを説明。「来年3月末でキャッチアップ接種は終了することから、1回目の接種を今年9月末までに開始しないと3回の接種が完了しない」として、接種の検討を呼び掛けた。

 同副会長は、HPVワクチン接種の積極的な勧奨が再開されたことや、キャッチアップ接種が実施されたことを踏まえて、日本医師会ではこれまでにもさまざまな取り組みを行ってきたとして、(1)に関しては、令和5年度より定期接種の対象に加わった9価のHPVワクチンやキャッチアップ接種について解説した動画「教えて!日医君!HPVワクチン2~知っていますか?若い世代に増えている子宮頸がん~」を制作し、日本医師会公式YouTubeチャンネルに掲載したことを報告。本動画は厚生労働省のHPVワクチンに係る自治体向け説明会でも紹介され、多くの自治体から動画を活用したいとの意向を受けたことに言及するとともに、希望する医師会員等にもデータ提供を行っていることを説明した。

 また、7月には、女子高校生とその母親3組からのHPVワクチンについての疑問に答える座談会を実施し、その模様を収録した動画「子宮頸がんを予防するワクチンの疑問に答える座談会」をYouTubeに掲載していることも併せて紹介した。

 (2)については、座談会の動画を利用して制作したCMを8月5日から約1カ月間、インターネット配信を行っていることを報告するとともに、60秒のテレビCMを、8月下旬~9月初めに掛けて地上波で放映することを検討していることを明らかにした。

 更に、(3)では、福岡県立大学看護学部・養護教諭課程の協力の下、キャッチアップ接種対象世代(19~22歳)へのヒアリング調査を基に、同世代の人やその保護者に向けて啓発資料を作成したことを説明。接種を済ませたあるいは接種を予定している人が多い一方、接種を予定していない人も存在し、「本人だけでなく、保護者の意向も重要になる」との認識を示すとともに、副反応に対して疑問や懸念があるという意見が見られることについては、今回の資料では厚労省で提示している科学的根拠の解説や、釜萢副会長、濵口欣也常任理事、笹本洋一常任理事のワンポイントアドバイスも加えることで、ワクチンについて理解しやすい構成にしているとした。

 その上で、釜萢副会長は、今回の広報活動について、「子宮頸がんで亡くなる人を一人でも減らしたいとの思いで実施している」と主張。「接種を受けるか受けないかは一人ひとりの判断によるが9月末までに1回目の接種を開始しないとキャッチアップ接種の機会を逃してしまうこと」を強調し、「多くの方に動画やCM、啓発資料をご覧頂き、接種の検討をして欲しい」と呼び掛けた。

◇ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種及び子宮頸がん

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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