第34回「心に残る医療」体験記コンクール(日医・読売新聞社主催)の表彰式が、2月7日に都内で開催され、日医からは、横倉義武会長、石川広己常任理事が出席した。
冒頭の主催者あいさつの中で、横倉会長は、実際の体験に基づく医療を通じた出会いと信頼が綴られた作品は、医療提供者にとっても、ありがたく大いに励みになるとし、受賞者への祝意を表した。その上で、今後、「健康寿命」を延伸するためには、高齢になっても生きがいを持って生き生きと働き続ける、"一億総活躍社会"を実現することが肝要であり、「高齢者の生きがいづくり」が本年のキーワードとの考えを示し、「日医では、その実現のため、『国民と共に歩む専門家集団』として、真に国民に求められる医療提供体制の構築に向けた政策提言に一層努めていく」と述べた。
塩崎恭久厚生労働大臣(梅田珠実厚労省大臣官房審議官代読)の祝辞に続いて、石川常任理事が、「本コンクールは、昨年の5月21日に募集を開始し、10月14日に締め切った。その結果、991編という多数の応募があった(内訳は、『一般の部』が840編、『中高生の部』が107編、『小学生の部』が44編)。第一次審査で138編、第二次審査で40編に絞られ、12月7日に行われた最終審査で、各賞が決定した」と経過報告を行った。
引き続き表彰に入り、「一般の部」では、厚生労働大臣賞、日本医師会賞、読売新聞社賞の3賞と、入選の受賞者に、その後、「中高生の部」並びに「小学生の部」の最優秀賞、優秀賞の受賞者に、それぞれ賞状・副賞を授与。作家・詩人のねじめ正一氏が審査講評を行い、表彰式は終了した。
なお、今回の入賞作品18編は、例年どおり冊子としてまとめ、本紙5月5日号に同封して全会員に送付する予定となっている。
入賞者名一覧(敬称略) |
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一般の部 厚生労働大臣賞 「お父さんの思い出づくり」 杉本眞由美(福 岡) 日本医師会賞 「娘を支えてくれた人たち」 福島 正義(静 岡) 読売新聞社賞 「看護師Eさんとの出会い」 山田 幸夫(兵 庫) 入選 「わたしは神様じゃない!」 岡野 園子(東 京) 「看護師さんの閃きに救われて」 鍋島美恵子(福 岡) 「母の心の目に見えたもの」 中村 和子(千 葉) 「病気と共に生きる」 藤戸阿由美(佐 賀) 「命をいただいて」 上島 博(奈 良) 「ありがとう」 岩間 泰子(東 京) 「心の支え、ベイリー」 梅原 美恵(神奈川) |
中高生の部 最優秀賞 「中三の夏」 佐藤 顕子 高1(埼 玉) 優秀賞 「T先生のレンガ病院」 八木橋由祈子 中2(千 葉) 「僕が生きる意味」 小山 太希 中2(宮 城) 「勉強させられた通院・入院生活」 倉田 里穂 高2(京 都) |
小学生の部 最優秀賞 「時計をもたないぼくの先生」 藤原 将眞 小2(千 葉) 優秀賞 「何でも最後まで...悲しみから学んだ事」 池添 希 小5(奈 良) 「重い病気になって」 岡田 洋奈 小3(宮 城) 「ママと私の心の先生」 宮下 月希 小3(新 潟) |