横倉義武会長は8月3日、日医会館を訪問した全国知事会社会保障常任委員会委員長である尾﨑正直高知県知事と会談し、先頃全国知事会が取りまとめた「健康立国宣言」の説明並びに、その実現に向けた協力要請を受けた。
同宣言は既に、各地域で行われている「インセンティブを活用した健康づくりの取り組み」「運動習慣・食生活の改善」「特定健診の受診率の向上のための取り組み」「禁煙・受動喫煙防止対策」などの先進・優良事例を共有し、幅広く横展開する取り組みを開始することで、人々の生活の質の向上を図りつつ、社会保障制度の持続可能性を高めるとともに、社会に活力をもたらす「健康立国」の実現に向けて、地方は「地方の責任」をしっかりと果たすことを宣言したものとなっている。
当日、尾﨑知事は資料を基に宣言の内容等を詳細に説明。その上で、「国民の生活の質を向上させながら、医療費の適正化を図っていきたい」として、実現に向けた協力を要請した。
これに対して、横倉会長は、「全国知事会がアクティブに行動されることは大変すばらしい」とした上で、「地域住民の健康課題に対応するため、都道府県医師会に対して、都道府県版の"健康会議"の創設をお願いしているところであり、目指すべき方向性に違いはない。ぜひ、日医としても協力していきたい」として、理解を示した。
全国知事会では、今後も同会内に設置した「持続可能な社会保障制度の構築に向けた会議」等でも議論を続け、来年春ごろまでに最終案を取りまとめ、国に対して提言を行う予定としている。